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[No.35] 神経性食欲不振症は潜在的に深刻な眼の損傷を引き起こす可能性がある:記事紹介

清澤のコメント:声優の杉本沙織さんが死去 食思不振症に伴う、うっ血性心不全で 56歳 10/29(金)という記事が報道された。アニメ「忍たま乱太郎」や「しまじろうシリーズ」などで知られる声優の杉本沙織さんが今月21日に、食思不振症に伴う、うっ血性心不全のため亡くなったことを29日、所属事務所が公式サイトで報告した。56歳だった。ーーー記事の脚注によれば、食思不振症とは、神経性の摂食障害の一型で、不食や摂食制限、あるいは過食しては嘔吐(おうと)するなど、著しいやせや、身体・精神症状を生じる1つの症候群。近年は、高年齢層までひろがりをみせており、非定型例も増加しているとのこと。

カーペンターズのカレンの若年での死もこれが原因と当時報じられた。そこで食思不振症と眼をキーワードに検索し、眼の変化を論じた次の記事を見つけた。極度の眼の栄養障害という事らしい。

その記事によれば:神経性食欲不振症は潜在的に深刻な眼の損傷を引き起こす可能性がある、と研究は示唆している(2010年10月20日)原典はBMJ-ブリティッシュメディカルジャーナル。
概要は:摂食障害の神経性食欲不振症(anorexia nervosa)は、潜在的に深刻な眼の損傷を引き起こす可能性がある、と新しい研究が示唆している。
フルストーリー:摂食障害の神経性食欲不振症は、深刻な眼の損傷を引き起こす可能性があると、British Journal ofOphthalmologyにオンラインで公開された小さな研究が示唆している。先進国では、神経性食欲不振症は裕福な女性の最大3%に影響を及ぼす。この状態は男性にもますます影響を及ぼしているが、男性1人につき約10人の女性が影響を受ける。神経性食欲不振症は、10代の女性の間で3番目に多い慢性疾患であり、そのうちの10人に1人がそれで死亡する。研究者らは、神経性食欲不振症の13人の女性と同じ年齢の20人の健康な女性での両眼の黄斑の厚さとその電気的活動を分析した。女性の平均年齢は28歳であった。食欲不振の女性は平均10年間症状があった。

黄斑は、網膜の中心近くにあり、細かい詳細な中心視力と光の処理を担っている。目が細かいディテール、中心視力、色をどれだけうまく捉えているかを判断するためのテストでは、明らかな視覚上の問題はなく、両方の女性のセットで目が正常に機能していることが示された。

しかし、分析は、黄斑とそれを供給する神経層(網膜神経線維層)が神経性食欲不振症の女性の目に有意に薄いことを示した。神経性食欲不振症の女性の眼では、神経伝達物質ドーパミンの発火(電気的活動)も有意に少なかった。ドーパミン神経伝達は、視覚画像を処理する脳の能力の重要な要素だ。

食欲不振のパターンが異なる女性の間にも違いがあるように見えた。中心窩(黄斑の中心にある、光感受性錐体細胞(光受容体)が豊富な小さな穴)は、カロリー摂取量を単純に厳しく制限した女性よりも、過食嘔吐した女性の群の方が薄くなっていた。

著者らは、黄斑の菲薄化と神経伝達物質活性の低下が進行性失明の初期段階であるかどうか、または通常の摂食パターンが再開されるとこれらの兆候が正常に戻るかどうかはまだ明らかではないと結論付けている。

ストーリーソース:BMJ-British MedicalJournalによって提供された資料。

ジャーナルリファレンス:Marilita M Moschos他、視力喪失のない神経性食欲不振症患者の網膜および視神経の解剖学的および機能的障害。 British Journal of Ophthalmology、2010年; DOI:10.1136 / bjo.2009.177899

(脚注:2021年11月4日付の日刊ゲンダイには清澤のこの記事を膨らませた記事が採録される予定です。)

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