眼科医療経済等

[No.2387] スタッフの多様性が治療実験研究への参加を改善する:記事紹介

清澤のコメント:医学の臨床研究(治験)には患者さんの協力が必要ですが、この同意を得るには説明するスタッフが説明される患者と同じ人種であるなどの場合に協力が得られやすいことが報じられました。日本では、このような人種問題は少ないですが、「医療者が患者さんに共感を持っている」と、治験参加候補者に感じさせる環境が必要という事かもしれません。

   ーーーー記事の要旨ーーーー

この「スタッフの多様性が研究参加を改善」という記事の要旨は以下のとおりです。

  • 研究の背景: 医学研究において、臨床試験の参加者の多様性が不足しているという問題がある。ボストン医療センターの研究者たちは、この問題に対処する一つの方法は、臨床研究スタッフの多様性を高めることだと報告した。
  • 研究の方法: 研究者たちは、2015年から2021年の間に都市部の大学病院の眼科で10件の前向きな眼科臨床試験に参加するように声をかけられた1,380人の患者のスクリーニングログの情報を分析した。スクリーニングログには、参加するか断るかの決定、基本的な人口統計情報、患者に声をかけた研究スタッフの情報などが含まれていた。
  • 研究の結果: 研究者たちは、研究スタッフが患者と同じ人種や民族である場合、65.1%の患者が試験への参加に同意したのに対し、異なる人種や民族のスタッフである場合は39.9%しか同意しなかったことを発見した。黒人、ヒスパニック、ラテン系の患者は、白人の仲間と比較して、試験に参加する可能性が低かった。また、社会経済的地位が低い患者も臨床試験に参加する可能性が低かった。研究スタッフと潜在的な参加者との間に人種や民族の一致がある場合、参加者の同意のオッズは約3倍に増加した
  •    ーーー原文ーーーー
  • スタッフの多様性が研究参加を改善、EyeNetマガジン
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    スタッフの多様性が研究参加を改善

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