ボトックス注射時に注射の痛みを軽減するエムラ鎮痛クリームについて
エムラクリームという注射の1時間前に患部の皮膚に塗るタイプの鎮痛剤があります。この薬剤は医療機関での処置に伴って使われることが多いので、市内の多くの薬局には用意されていません。また、眼瞼痙攣へのボトックス注射では、このクリームを保険使用することが認められていないため、私費で購入して、自宅で塗布してから来院いただくか、あるいは医院に到着後、塗布して約1時間待っていただく必要があります。顔面痙攣に対してボトックスを顔面に打つ際に、特に痛みが苦手であるという患者さんには、私はこれを購入できるようにするための指示箋を渡しています。
本日はエムラクリームについて、用途、成分、作用機序、作用時間、そして塗布の仕方や注意点を説明します。全文が1500文字程度になるようにまとめました。
エムラクリームについて
エムラクリームは、局所麻酔剤として使用されるクリームで、主に注射やレーザー治療の前に患部の皮膚に塗布して痛みを軽減するために使用されます。
用途
エムラクリームは以下のような用途で使用されます:
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注射や静脈留置針穿刺時の痛みの緩和
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レーザー治療時の痛みの緩和
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小手術や皮膚処置時の痛みの緩和
成分
エムラクリームの主成分は以下の2つです:
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リドカイン(2.5%)
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プロピトカイン(2.5%)
作用機序
エムラクリームは、皮膚に塗布されると、リドカインとプロピトカインが皮膚を通過して神経終末に到達し、ナトリウムチャネルをブロックすることで神経伝達を遮断します。これにより、痛みの信号が脳に伝わるのを防ぎます。
作用時間
エムラクリームの効果は、塗布後約1時間で最大となり、その後数時間持続します。具体的な作用時間は以下の通りです:
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塗布後60分で最大効果
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効果持続時間は約2時間
塗布の仕方
エムラクリームの塗布方法は以下の通りです:
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適量を患部に塗布: 10cm²あたり1gのクリームを塗布します。
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密封法: 塗布後、ラップなどで患部を覆い、密封状態を保ちます。
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塗布時間: 通常、60分間塗布します。
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クリームの除去: 塗布時間が経過したら、クリームを拭き取ります。
注意点
エムラクリームを使用する際の注意点は以下の通りです:
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医師の指示に従う: 必ず医師の指示に従って使用してください。
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傷ややけどのある部位には使用しない: 皮膚に傷ややけどがある場合は使用を避けてください。
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目や耳に入らないように注意: 目や耳に入らないように注意してください。
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過敏症の既往歴がある場合は使用しない: リドカインやプロピトカインに対する過敏症の既往歴がある場合は使用を避けてください。
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