東京の家庭で最近、身も厚く卵もたくさん入った大きなヒラメが食卓に上るようになった気がします。昨年まではそれほどでもなかった気がしますが、どこかの産地での漁獲が増えたとかといった事情があるのでしょうか?ヒラメの煮つけの調理法を簡単に述べて、ヒラメと目の健康の関連のトリビアを教えてください。
最近、食卓に「立派なヒラメ」が増えた理由
—魚の話から目の健康トリビアまで—
最近、東京で身が厚く、卵(真子)をたっぷり抱えた大きなヒラメが並ぶ機会が増えた、という声を耳にします。確かに昨年までより、鮮魚店やスーパーで見かける頻度が上がった印象があります。
背景にはいくつかの要因が考えられます。
まず一つは沿岸水温の変化です。近年、黒潮の蛇行や親潮の南下の影響で、東北~関東沖の水温・餌環境が変わり、ヒラメの成長条件が良くなった時期がありました。成長が進めば大型化し、産卵期には卵を抱えた雌が多く水揚げされます。
次に、各地で続けられてきた資源管理や稚魚放流の効果です。特に東北・常磐沖周辺では、漁獲サイズの管理や放流事業が継続され、一定の回復局面がみられる年があります。こうした条件が重なった結果、「今年は当たり年」と感じられる状況が生まれているのでしょう。
家庭で簡単:ヒラメの煮つけ
ヒラメは淡白で上品、煮つけにすると身がふっくら仕上がります。難しそうに見えますが、要点を押さえれば簡単です。
材料(2人分)
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ヒラメ切り身(またはアラ)、しょうゆ・酒・みりお 各大さじ2、砂糖 小さじ1~2(お好みで)、水 100ml、生姜 薄切り
作り方の要点
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鍋に調味料と水、生姜を入れて火にかけ、先に煮立てる。
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ヒラメは皮に切れ目を入れ、煮汁が沸騰してから投入。
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落とし蓋をして中火で7~10分。煮過ぎないのがコツ。
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仕上げに煮汁を軽く回しかけて火止め。
卵(真子)が入っている場合は、崩れやすいので後半に加えると見た目もきれいです。
ヒラメと「目の健康」トリビア
ヒラメそのものは脂が控えめですが、目にうれしい栄養が含まれています。
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タウリン:網膜や視神経の代謝を支えるとされ、疲労回復にも関与。
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ビタミンB群:視神経の働きを助け、眼精疲労対策に重要。
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良質なたんぱく質:角膜や網膜を含む組織の材料になります。
さらにトリビアとして有名なのが、「ヒラメは成長の過程で片側に両眼が移動する」という事実。幼魚の頃は左右に目がありますが、成長とともに片側へ移動し、海底生活に適した体になります。これは視覚と環境適応のダイナミックな進化の好例で、眼科医としても興味深い現象です。
おわりに
食卓に上る魚の変化は、海の環境変化のサインでもあります。旬のヒラメを味わいながら、海の恵みと体の健康、そして目の不思議に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
身も心も満たされる一皿が、今日の視界を少し明るくしてくれるかもしれません。



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