清澤のコメント:なぜシルク由来のたんぱく質をドライアイ治療に使ってみようと考えたのかが気になりますが、「面白論文」ではあります。末尾注:
要点:シルク由来タンパク質点眼薬がドライアイの症状を軽減する可能性
探索的第 2 相多施設二重盲検対照試験では、ドライアイの症状を軽減する新しいシルク由来タンパク質 (SDP-4) 点眼薬を評価しました。試験の用量範囲設定段階では、0.1%、1%、3% の SDP-4 と溶媒 (N = 305 患者) を比較し、1% の用量で 28 日目と 56 日目に涙液の破壊時間と自己申告症状が最も改善しました。 1% 投与量の安全性と有効性は、症状の軽い集団 (N = 153 名) を対象とした第 2 段階で、対照群と比較されました。SDP-4 点眼薬は全体的に忍容性が高く、ほとんどの有害事象は軽度または中程度でした。American Journal of Ophthalmology、2025 年 1 月
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注:シルク由来タンパク質(SDP)が涙液を増やす効果についての研究では、主にその成分が持つ特性が注目されています。
シルクには、自然の抗炎症作用や傷の治癒を促進する特性があることが知られています。そしてドライアイ患者では、涙膜を維持するのに重要なムチンや涙液の生成が乱れることがあります。シルク由来のタンパク質は、この涙膜の安定性をサポートする能力が期待されており、その結果として涙液分泌が促進される可能性があります。
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