光過敏の視覚障害認定のネックと医学研究:導入部のショートトークを聞きました。NPO目と心の健康相談室 若倉雅登
・若倉先生によれば、光過敏には即時型(眩しい、痛い、不快を感ずる)と遅延型(一定時間の持続で遅延発生する眼痛・頭痛・疲労感などの身体症状:当事者は羞明を訴えなくてもよい)の2種類がある。
・「日常生活に不自由するレベル」なら障害者手帳が発行されるはずだが、「光過敏」だけでは視覚障害とは認定されない。これは、医学が「光過敏」を病的課題として向き合ってこなかったからである。
・ 日本では障害認定はすべて医学モデルで行われる。医学モデルでは、障害は個人の病気や怪我の状態から発現すると考える。しかし、説明できない社会的障害も存在する。
・ 三大脳機能の臨床医から見た重要度と尊重度は、①精神神経系、②感覚系、③運動系で異なる。②の感覚系は客観的検出評価が困難である。
・医学モデルでの認定の問題点として、エビデンスがないという理由で認定されず、また理解されないことで患者は苦痛が倍増し、社会的にも差別されやすいという点が挙げられる。
・日本社会は国際常識に追い付いていない。WHOでは医学要素と社会的要素があり、両者を尊重している。しかし、医学側は社会福祉上の医学モデルの欠点に気づいていない。
・午後のショートトークのポイント1)は、①原直人氏の研究のポイントと進捗。また、安部敬太氏による眼瞼けいれんなどにおける障害年金受給に関する問題点の説明が行われる。
・午後のショートトークのポイント2)は、各テーマに沿った展示と相談である。
・「我々の光環境はこれでいいのか?(仮題)」執筆中:スマホやパソコンの光源視、LED(27年蛍光灯問題)(注)、遮光眼鏡への偏見、光過敏への無理解など、問題が山積している。
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