新規に発売されたアレジオン眼瞼クリーム0.5%を私も処方し始めておりますが、本日その説明を記載したパンフレットをいただきました。その概要を採録してみます。
アレジオン眼瞼クリーム0.5%は、参天製薬から2024年5月に発売された新しいアレルギー性結膜炎治療薬です。このクリームは、エピナスチン塩酸塩(アレジオンの成分)を有効成分とし、上下眼瞼に塗布することで薬が瞼から眼の結膜に浸透し、持続的な効果を発揮します12。
①クリーム剤が軟膏剤と異なる点
アレジオン眼瞼クリームは、軟膏剤とは異なり、クリーム状のため塗布しやすく、べたつきが少ないという特徴があります。軟膏剤は油性成分が多く含まれているため、塗布後にべたつきや不快感を感じることがありますが、クリーム剤は水分を多く含むため、使用感が軽く、肌に馴染みやすいです。また、クリーム剤は軟膏剤に比べて吸収が早く、効果が速やかに現れることが期待されます2。
②従来の点眼薬に比べた安全性と有効性
アレジオン眼瞼クリームは、従来の点眼薬に比べて以下の点で安全性と有効性が向上しています。
- 使用頻度の低さ: 従来の点眼薬は1日2回から4回の使用が必要でしたが、アレジオン眼瞼クリームは1日1回の塗布で効果が持続します2。これにより、患者の負担が軽減され、コンプライアンスが向上します。
- 副作用の少なさ: 点眼薬は直接眼に投与されるため、眼の刺激や不快感を引き起こすことがありますが、眼瞼クリームは瞼に塗布するため、これらの副作用が少ないとされています2。
- 持続効果: クリーム剤は瞼から徐々に薬が放出されるため、持続的な効果が期待できます2。これにより、症状の緩和が長時間続きます。
③一日一回でよいことから「患者の62.9%が眼瞼クリームを選んだ」こと
アレジオン眼瞼クリームのもう一つの大きな利点は、1日1回の使用で効果が持続する点です。この利便性から、患者の62.9%が眼瞼クリームを選んだというデータがあります2。特に、点眼が苦手な小児や高齢者にとっては、クリーム剤の方が使いやすいとされています。
アレルギー性結膜炎に対する優位性
アレジオン眼瞼クリームは、以下の理由からアレルギー性結膜炎に対する優位性を持っています。
- 使用感の良さ: クリーム剤は塗布しやすく、べたつきが少ないため、患者にとって快適な使用感があります2。
- 持続効果: 1日1回の使用で効果が持続するため、患者の負担が軽減されます2。
- 副作用の少なさ: 眼瞼に塗布するため、眼の刺激や不快感が少なく、安全に使用できます2。
- 高いコンプライアンス: 使用頻度が少ないため、患者のコンプライアンスが向上し、治療効果が高まります2。
以上の点から、アレジオン眼瞼クリームはアレルギー性結膜炎の治療において、従来の点眼薬に比べて多くの利点を持つ優れた選択肢であると言えます。眼科医および患者にとって、効果的かつ安全な治療法として推奨されるべきです。
ただし注意すべき点としては、メディエータ遊離抑制剤であっても、従来の点眼薬と合わせて同時に処方すると、保険請求において査定される可能性があり、注意が必要という事でした。また、眼瞼皮膚炎はその適応ではなく、あくまでアレルギー性結膜炎が保険適応病名となっています。私見ですが、コンタクトレンズ装用使用中で点眼に伴うコンタクトレンズ装用を中断しにくい人にも使いやすいかもしれません。
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