Q: ダイアモックスとアスパラKを緑内障に対する内服薬として使用する場合にモニターすべき採血項目は何がありますか?
:ダイアモックス(アセタゾラミド)とアスパラK(L-アスパラギン酸カリウム)は、異なる薬ですが、一部の状況で連続して処方されることがあります。以下にそれぞれの薬の特徴と処方意図を説明します。
- ダイアモックス(アセタゾラミド):
- ダイアモックスは炭酸脱水素酵素阻害剤で、眼圧を下げるために使用されます。
- 主に緑内障の治療に用いられ、房水の産生を抑制することで眼圧を低下させます。
- 副作用として、唇や手足のしびれ、神経症状が報告されていますが、これは徐々に軽減されることがあります1。
- アスパラK(L-アスパラギン酸カリウム):
- アスパラKはカリウムの補給を目的として処方されます。
- ダイアモックスによってカリウムが排出されるため、低カリウム血症を防ぐためにアスパラKが使用されます2.
したがって、ダイアモックスとアスパラKを連続して服用する場合、カリウムの血中濃度をモニタリングする必要があります。
- 血液中のカリウム濃度は、正常値が3.5〜5.0mEq/Lとされています1. カリウムは体内で重要な役割を果たす電解質であり、心臓や筋肉の正常な機能に必要です。以下に高カリウム血症と低カリウム血症について詳しく説明します。
- 高カリウム血症:
- 原因:
- 腎臓の機能低下により、細胞内からカリウムが漏れ出すことが主な原因です。
- インスリン過剰、アルカローシス、一部の薬剤(ACE阻害薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬など)も高カリウム血症を引き起こす可能性があります。
- 症状:
- 軽度では嘔吐、しびれ感、知覚過敏、脱力感、筋力低下が現れます。
- 重度になると不整脈が起こり、極端に高いカリウム値では突然死のリスクがあります。
- 治療:
- 原因:
- 低カリウム血症:
- 原因:
- 食事でのカリウム摂取不足、消化管からの喪失(嘔吐、下痢)、一部の薬剤(利尿薬、グリチルリチンなど)による影響があります。
- 症状:
- 軽度では悪心、便秘、けいれん、筋力低下、筋肉痛が現れます。
- 重度では不整脈、四肢麻痺、呼吸筋麻痺などが発生します。
- 治療:
- 原因:
腎疾患を持つ人は特にカリウムに注意する必要があります。カリウムの調整には食事と薬剤の影響があり、適切な管理が重要です。43
◎:ダイアモックス(アセタゾラミド)は、利尿薬として使用される薬で、高血圧の治療に用いられます。長期間の内服により、尿路結石ができる機序について説明します。
- ダイアモックスの作用機序:
- ダイアモックスは炭酸脱水酵素阻害薬として作用します。
- 腎臓の近位尿細管におけるNa+とH+の交換ポンプを抑制します。
- この作用により、ナトリウムが尿として排出され、身体内の血液量が減少します。
- 血圧が下がる一方で、尿中のカルシウム・リンが増加することがあります1.
- 尿路結石の成因:
- ダイアモックスによる強アルカリ化作用が、尿中のカルシウム・リンの増加につながります。
- アルカリ性尿は、カルシウムやリンの結晶形成を促進するため、尿路結石のリスクが高まります2.
したがって、ダイアモックスの長期内服により、尿路結石ができる機序は、アルカリ性尿によるカルシウム・リンの増加に起因する可能性があります。12
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