サプリよりプロテイン ~高齢者の栄養指導におけるサルコペニア予防の重要性~ 小野浩一、平塚義宗(順天堂大)
「今日からできるプチビジョンケア通信48」が掲載されています。その要旨は:
- サルコペニア予防の重要性高齢者は筋力の低下により移動が困難になるため、サルコペニア(筋肉量の低下)予防が重要です。
- たんぱく質の必要性筋力維持にはたんぱく質が必要であり、高齢者は推奨されるたんぱく質摂取量を満たしていないことが多いです。
- プロテインの普及プロテイン製品の普及により、手軽にたんぱく質を補給できるようになりました。
- 栄養指導の役割眼科医も適切な栄養指導を行い、高齢者の健康寿命延伸に寄与すべきです。特に、たんぱく質が豊富な食品の摂取を推奨します。
重要と思われる部分を抜き書きで採録します。
◎ 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると,高齢者の体重1kgあたりのたんぱく質の推奨摂取量は1.2gです。例えば,体重 60kgの人は,1日に72gのたんぱく質を摂取することが望ましいとされています。ですが,多くの高齢者は十分なたんぱく質を摂取できていません。たんぱく質不足による筋肉量の低下(サルコペニア) は近年知られるようになってきましたが,他にも骨密度の低下や免疫能低下などもおこします。高齢者 の健康寿命延伸に寄与するためにも,――我々眼科医も適切な栄養指導を行わねばなりません。
◎ 筋肉合成のスイッチを入れるにはたんぱく質20gの摂取の摂取が必要といいます。高齢者はスイッチが入りにくいので,朝昼晩毎食とらないと筋肉が痩せ細ります。覚えておくべき見積もりですが,卵1個や納豆1パックにはたんぱく質約6-7gが含まれています。同様に,豆腐1丁や握りこぶしサイズの肉や魚 などからは約20gのたんぱく質が摂取できます。 牛丼も20gです。:とのことでした。
ダイエットばかりが健康に良いという訳ではないというのは重要な指摘だと思いました。
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