社会・経済

[No.3883]

今回の番組では、参議院議員となった北村氏が初めて国会を経験した感想や、現在の政治に対する批判を率直に語りました。冒頭から「国会は非効率の極地だ」と断じ、議長や副議長選出にそれぞれ30分をかける旧来の方式を「民間企業なら一瞬で倒産するような無駄」と強く批判しました。ボタン投票が導入されているのに、なお古いやり方を続けていることに驚きを隠せないといいます。自身が裁判所で働いた経験からも「限られた予算の中で効率化する工夫を重ねる裁判所に比べ、国会は前例踏襲で非効率を温存している」と指摘しました。

また法律家出身として、政治の場に“本物の弁護士”が少ないことも問題視しました。資格だけ持ちながら法廷経験の乏しい「なんちゃって法律家」が永田町で幅を利かせているとし、自らは数十年弁護士として訴訟を重ねてきたことを強調しました。その一方で、政治家としての責任感を欠いたリーダー像にも言及し、過去の政権トップが自衛隊への激励を3度もドタキャンした事例を挙げ、「使命感ゼロのビビリだ」と痛烈に批判しました。「危険があっても部下を激励するのがトップの務めであり、それを果たさないのは恥ずべきことだ」と断じています。

さらに現政権批判にも踏み込みました。総理大臣の度重なる選挙敗北を「民主主義のダイナミズムを欠いた異常事態」と位置づけ、選挙で負ければ交代するのが本来の姿だと強調しました。評論家時代には「内閣はあなたの私物ではない」と批判していた人物が、トップになった途端その言葉を反故にする姿を「無責任」と指摘しています。また、自らのSNS発信が大きな反響を呼び、批判対象から強い反発を受けていることも語りました。

番組では橋下徹氏の発言にも触れましたが、北村氏は「この人には一貫性がない」と一蹴。原発政策などでも発言を“流行”に合わせて変えてきたとし、「全く信用していない」と明言しました。

後半では大阪・関西万博の工事を巡る問題に話が及びました。現場では下請け企業が未払いに苦しむ一方、元請けが中国系企業であることが判明し、日本の国際イベントが海外勢に食い物にされている現状を憂慮しました。「真面目な日本の建設業者が割を食っている」として、国会でも取り上げるべき課題だと訴えました。

また今後の政局についても展望を語りました。次の自民党総裁選では麻生氏の動向が鍵を握るとし、「最後の最後まで言わないだろうが、彼の一言で流れが変わる」と分析。さらに皇位継承問題に関する報告書作成を麻生氏の「最後の政治的使命」と位置づけました。一方で、岸田首相が石政権を生み出した「製造者責任」を免れないとも言及しました。

最後に、少数政党であっても政策次第で政治を動かせることを夫婦別姓議論で実感したと語り、自身が出馬を決意する契機となったと述懐。小さな力でも国を変え得るとの希望を示しました。全体を通して、北村氏は国会の非効率性、リーダーの責任感欠如、そして政治の劣化に対して強烈な危機感を表明しつつ、自らの役割を重ねて語った内容でした。

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