ご近所の話題

[No.3914]

高円寺の路傍に咲く紫のカタバミ

先日、高円寺の路傍を歩いていて、ふと足元に鮮やかな紫色の葉を広げる植物を見つけました。小さなピンク色の花をいくつも咲かせていて、その可憐さが思わず目を引きます。この植物は「ムラサキカタバミ」と呼ばれるもので、クローバーに似た三枚の葉を持ちながら、深い赤紫色をしているのが特徴です。

花は細い茎の先に小さく咲き、日差しを浴びて開き、夜になると閉じて眠るようにたたみます。この動きを「睡眠運動」と呼びますが、自然のリズムに従って暮らす植物の姿に、私たちもどこか安心感を覚えます。

さて、この花にちなんで「目」に関する小さなトリビアを紹介しましょう。カタバミの葉は三つに分かれており、昼は開いて夜は閉じます。これは、瞳孔が光に応じて開いたり閉じたりする「対光反射」に似ていると言われます。光を受けると反応して形を変える——そんな共通点を考えると、植物と人間の目が少し近しく感じられます。

また、カタバミ属の植物には「シュウ酸」が多く含まれています。この物質は、眼科領域では「結膜結石」や「角膜結石」といった小さな石の主成分と同じものです。もちろん、庭に咲くカタバミを見て心配する必要はありませんが、植物と医学の意外なつながりに驚かされます。

高円寺の路傍で見かけた紫のカタバミは、ただの雑草として通り過ぎるには惜しいほどの美しさを持っていました。紫の葉の色合いと可憐なピンクの花は、都会の中でも小さな癒しを与えてくれます。歩きながらふと足元に目を向けると、こんな発見があるのもまた楽しいものです。

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