雪が降ってきました。街路灯に照らされて細かい雪の粒が見えました。ふと、ダークダックスの歌を思い出しました。明日は東京も大雪になるかもしれないと聞きました。
帰り道に雪が舞いはじめると、不思議と昔の歌が頭に浮かぶことがあります。私の場合、この日はダークダックスが歌った「雪の降る街を」でした。静かで、少し胸の奥に染みるような旋律は、雪の日の情景とよく重なります。今回は、この歌が生まれた背景と、眼科的な視点からの小さなトリビアを交えながらご紹介します。
「雪の降る街を」は、戦後まもない1950年代初頭に作られた日本の歌曲です。(私の生まれは1953年です。)作詞は内村直也、作曲は中田喜直。戦争が終わり、人々がようやく日常を取り戻しつつあった時代に生まれました。派手さや希望を前面に出す歌ではなく、静かな街に降る雪を見つめながら、過ぎ去った時間や人の心のぬくもりを思い返すような内容です。当時の日本人が抱いていた、喪失感や慎ましい希望が、そのまま歌の空気になっているように感じられます。
この曲が広く知られるようになったのは、男声合唱団であるダークダックスが歌ったことが大きなきっかけでした。低く落ち着いたハーモニーは、雪の静けさや冬の夜の空気感を見事に表現し、「雪の降る街を」は冬の定番曲として定着していきました。ラジオや学校音楽の教材としても親しまれ、世代を超えて記憶に残る一曲となっています。
さて、ここから少し眼科的なトリビアです。雪の日に街が「明るく感じる」経験をされた方も多いと思います。これは雪が光をよく反射するためで、曇天でも地面からの反射光によって周囲の照度が上がるからです。一方で、この反射光は目にとっては意外に強い刺激になります。特に白内障の初期やドライアイのある方では、まぶしさ(羞明)を強く感じやすくなります。
また、雪が降ると空気中の細かなチリや花粉が抑えられ、一時的に空気が澄んだように感じられます。遠くの景色がくっきり見えるのはそのためですが、寒さによる涙液の蒸発増加で目が乾きやすくなる点には注意が必要です。雪景色を眺めながら歌を思い出すひとときは心を癒やしてくれますが、屋外では帽子やサングラスでまぶしさを和らげ、帰宅後は点眼で目をいたわることも大切です。
静かに降る雪とともに思い出される「雪の降る街を」は、時代を超えて私たちの感情と感覚に寄り添う歌です。冬の帰り道、ふと口ずさみながら、目にも少し優しい時間を持っていただければと思います。



コメント