子供の近視進行抑制の5ステップ:米国眼科学会資料紹介
近視進行予防を求めて来院される小中学生が増えています。米国眼科学会の指針を参考に短く説明します。(2023.4.25修正版)
米国眼科学会では、①低濃度アトロピン、②オルソケラトロジー、③周辺デフォーカスの特殊コンタクトレンズ、④近業の制限、⑤屋外時間の確保の5つを推奨しています。低濃度アトロピンとオルソケラトロジーは、自由が丘清澤眼科でも扱って居ますが、日本では保険外診療ということになり、私費診療になります。
まずビデオ:2021/10/19 近視は子供たちで増加しています。 過去50年間で、米国の近視の発生率はほぼ2倍の42%になりました。 近視の増加の少なくとも一部が、 画面だけでなく、本での近見活動にも関係しています。 屋外でより多くの時間を過ごす子供たちが近視を発症する可能性が低いことを示すデータもあります。
子供の近視制御
ダニエル・ポーター 2022年2月22日
近視は非常に一般的です。2人に1人(50%)がそれを持っています。近視では、目の前面から後面の距離が通常より長くなるか、 角膜(目の前の透明な窓)が急に曲がります。これにより、遠くにあるものがぼやけて見えます。近視は、眼鏡、コンタクトレンズ、または 手術で矯正される場合があります。近視になると、白内障、 緑内障、網膜剥離など、後で目の問題が発生する可能性が高くなります。
近視は子供たちの間でより一般的になっています。直接的な関連性は証明されていませんが、屋内で集中力のある活動(コンピューター作業、ビデオゲーム、読書など)を行う子供は、屋外で過ごす子供よりも近視の発生率が高くなります。
医師は、子供の近視の進行を遅らせる方法を模索しています。近視を元に戻すことはできませんが、治療の目標は近視が悪化しないようにすることです。これにより、眼鏡やコンタクトレンズを着用する必要があるにもかかわらず、将来的に子供の目の健康を守ることができます。
- 低用量アトロピン点眼薬
アトロピン点眼薬は目の検査の時に瞳孔を広げるのに使用されます。少量を子供に2〜3年間与えると、点眼は近視の進行を遅らせる可能性があります。医師はそれがどのように機能するかを正確には知りませんが、これらの点眼が眼軸延長を減らす可能性があります。近視は、目が長くなるにつれて悪化します。近視用の低用量アトロピンは、5〜18歳の子供に使用されます。点眼は毎晩就寝時の目に施されます。低用量アトロピン滴の副作用には、眼周囲の発赤や痒みが含まれます。
- オルソケラトロジー(Ortho-K):オルソケラトロジーは、子供の日中のぼやけた遠方視力を矯正するために一晩着用するコンタクトレンズです。Ortho-K(オルソケー)とも呼ばれるレンズは、睡眠中に角膜を平らにします。翌日、再形成された角膜を通過する光が網膜に正確に当たって、遠くの画像がより鮮明に見えます。Ortho-Kレンズを着用すると、視力が短期間だけ改善されます。レンズの装着をやめると、角膜はゆっくりと通常の形に戻り、近視が戻ります。それでも、オルソKは近視の進行を恒久的に減少させる可能性があります。Ortho-Kレンズには感染するリスクがあります。それらはまた、通常のコンタクトレンズと比較して適合がより困難であり、医師へのより多くのフォローアップ訪問が必要です。
- ペリフェラルデフォーカスコンタクトレンズ(周辺デフォーカスレンズ):これらの特別なコンタクトレンズは、近視の6〜12歳の子供が着用します。この「多焦点」コンタクトレンズには、さまざまな焦点領域があります。周辺視野がぼやけると、目の伸長が遅くなり、近視が制限されると考えられています。(清澤眼科では取扱がありません)近見加入度数のある眼鏡処方もあります。
あなたとあなたの子供が近視を遅らせるのに役立つかもしれないその他の方法
- 子供が屋外で一日2時間以上とより多くの時間を過ごすことを推奨します。
- コンピューターまたはその他のデジタル機器の使用時間を制限するのも有効です。使用時間と屋外時間のバランスをとることで、子供の近視を抑制し、視力保護に役立ちます。
あくまで(自費負担なしの)保険診療内で治療をという事ならば、④⑤を行い、仮性近視に対してミドリンM を使う従来の方法を選ぶことができます。必要に応じた眼鏡処方を行います。
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