眼症状としてしばしば激しいドライアイを示すシェーグレン症候群に関する記事が時事メディカルに出ていました。⇒女性に多い「シェーグレン症候群」ポイントは早期発見・治療
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シェーグレン症候群は、自分の体を守るはずの免疫システムが誤って自らの体を攻撃してしまう自己免疫疾患で、膠原病の一つとされます。患者の約94%が女性で、涙腺や唾液腺に炎症が表れるのが特徴です。主な症状は目や口が乾くドライアイやドライマウスで、両方の症状が出る場合もあれば、どちらか片方の場合もあります。竹内勤教授によると、「症状の感じ方はさまざまです。目がゴロゴロする、痛い、見えにくいと感じたり、口の渇きで味が変わった、カラオケで歌いづらくなったなど、渇きとは結びつきにくい症状を訴えたりすることがあります」とのことです。発症後早期には体のだるさや微熱、関節の痛みなど、捉えどころのない症状が出ることがあるそうです。シェーグレン症候群の診断には、唾液腺や涙腺の検査のほか、血液中の抗SS―A抗体と抗SS―B抗体という自己抗体の検査が行われます。発症のメカニズムはまだ解明されていないため、治療は対症療法となります。広範囲に炎症を抑えるステロイド薬を服用し、乾燥には人工涙液、スプレー状の人工唾液などを用いることがあります。炎症により失われてしまった涙腺や唾液腺の機能は回復しないため、どれだけ早く治療に取り掛かれるかが重要になります。シェーグレン症候群は、間質性肺炎や間質性腎炎などの重い病気に移行することもあるので、病気の進行状態や他の膠原病の合併の有無を含め、定期的な受診が必須となります。違和感があれば迷わず受診してください。
清澤のコメント:私は、ドライアイに対して涙点プラグを使用して喜ばれたケースを比較的多く経験しています。生検は行うには大がかりですから、ドライアイに関節炎などが有り、疑わしい場合ならば外来で血液検査をまず行うと良いでしょう。
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