眼瞼痙攣・片側顔面けいれん友の会会報 設立20周年記念号に寄せて(短縮版です) | 自由が丘 清澤眼科

眼瞼痙攣

[No.2906] 眼瞼痙攣・片側顔面けいれん友の会会報 設立20周年記念号に寄せて(短縮版です)

友の会から来年の予定に関して問い合わせがありました;
土曜日は午後まで診療をしていますので、
「私には日曜は好都合」とお答えしましたが、
まだ決定ではありません。・

いつも大変お世話になっております。
本日、眼瞼・顔面けいれん友の会委員会で来年度の例会
会場の予約についての話がありました。
2025年5月18日(日曜日)の先生のご都合をお伺
いしたいのですが、いかがでしょうか。
急なことで申し訳ありませんが、早めにお返事いただけ
るとありがたいです。

眼瞼・顔面けいれん友の会
松﨑悦子

 

眼瞼痙攣・片側顔面けいれん友の会会報 設立20周年記念号に寄せて (先の短縮版です)

清澤のコメント:皆さんの寄稿が寄せられて、大分厚い冊子になりそうだと伺いました。絵画益々盛んに宇寧されることに期待しています。

自由が丘清澤眼科 院長 清澤源弘

眼瞼痙攣は、顔の表情筋がジストニアという脳の異常により攣縮を起こす疾患で、両側 の顔面筋が影響を受けます。一方、片側顔面けいれんは、小脳に向かう動脈が顔面神経 に接触し、その結果、片側の顔面神経が過剰に興奮して顔の一部が攣縮する疾患です。 これらの疾患は、眼や口、鼻の周囲にも痙攣を引き起こす「メイジュ症候群」や「ブリ ューゲル病」としても知られています。 かつては精神安定剤などが治療に用いられましたが、効果は限定的でした。この状況を 一変させたのが、カリフォルニアのアラン・スコット博士が開発したボトックス注射で す。帝京大学の丸尾敏夫教授と岩重先生は、スコット博士と協力して日本にボトックス を導入するため尽力されました。 1987年、私が留学していたフィラデルフィアのウイルズ眼科病院では、サビーノ教授が ボトックスの治験に参加しており、多くの患者が治療を受けていました。当時、私は PET(ポジトロン断層法)を用いた研究を行っており、サビーノ教授から「眼瞼痙攣の 原因をPETで調べるべきだ」と助言されましたが、眼輪筋が小さく異常を検出するのは 難しいと考え、実行には至りませんでした。 その後日本に帰国し、ボトックスはアラガン社を通じて国内で使用されるようになり、 さらにグラクソスミスクライン社が取り扱うこととなりました。眼瞼痙攣や片側顔面け いれんに対する治験も行われ、私も東京医科歯科大学でこの治験に参加しました。後に 再び眼瞼痙攣をPETで研究し、病気の原因が脳にあるという仮説に至り、最終的に論文 を発表するまでに20年の歳月がかかりました。 日本では若倉先生の指導のもと、看護師の荒川和子さんの助力も得て、患者であった東 海林雅子さんらを中心に「眼瞼痙攣友の会」が設立されました。米国には、1981年に設 立されたBEBRF(良性原発性眼瞼痙攣研究財団)がありますが、日本の「眼瞼痙攣・片 側顔面けいれん友の会」は2000年初頭に設立され、患者支援や情報提供の場として重要 な役割を果たしています。 友の会の活動は、特にボトックス治療の普及に貢献しており、50単位のバイアルの製造 販売を実現することで、患者負担を軽減しました。私も若倉先生の勧めで顧問として参 加し、例会や機関紙での質疑応答作成に協力しています。今後も、自由が丘清澤眼科の メールマガジンを通じて最新の治療情報を発信し、患者の皆さんの相談に応じながら、 友の会の活動に貢献していきたいと考えています。

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