乳児が砂場で遊んでいて、目に砂が入った場合、診療上で注意すべき点とその子供の親に注意させるべき点をまとめてみます。
- 初期対応
- 洗眼: まず、流水や生理食塩水を用いて目を十分に洗浄します。目をこすらないように注意し、異物を流し出すことが重要です。
- 異物の確認: 目の中に残っている砂や異物がないかを確認します。異物が残っている場合は、綿棒やピンセットを用いて慎重に取り除きます。
- 診察
- 視力検査: 視力に異常がないか確認します。
- 眼球の観察: 角膜や結膜に傷がないか、光を当てて詳細に観察します。染色液を用いて角膜の損傷を確認することも有効です。
- 眼圧測定: 必要に応じて眼圧を測定し、異常がないか確認します。
- 処置
- 抗菌薬の投与: 感染予防のために抗菌薬の点眼を行います。
- 鎮痛薬の使用: 痛みがある場合は、鎮痛薬を使用します。
- 保護眼帯の装着: 目を保護するために眼帯は、乳児では行うべきではありません。
- フォローアップ
- 再診の指示: 症状が改善しない場合や異物感が続く場合は、再診を指示します。
- 家庭でのケア: 保護者に対して、目をこすらないように注意することや、異物感が続く場合は早めに受診するよう指導します。
注意点
- 角膜の損傷: 砂が角膜に傷をつけることがあるため、角膜の損傷に注意が必要です。角膜びらんや角膜潰瘍が発生する可能性があります。
- 感染リスク: 砂には細菌や異物が含まれていることがあるため、感染リスクに注意が必要です。抗菌薬の投与を適切に行います。
- 異物の残存: 目の中に異物が残っている場合、異物感や痛みが続くことがあります。異物が完全に除去されているか確認します。
これらのポイントを押さえて診療を行うことで、子供の目の健康を守ることができます。
参考ページ::
1) 子どもが友達に砂をかけられた!目に砂が入ったら眼科にいくべきか(子どもが友達に砂をかけられた!目に砂が入ったら眼科にいくべきかも|ワクワクが止まらない!情報ブログ)
2) 子どもの目と外傷 (子どもの目と外傷 | 目についての健康情報 | 公益社団法人 日本眼科医会):
3)目に何か入った!どうしたらいい!?~眼の異物で痛い目にあわないためには?(目に何か入った!どうしたらいい!?~眼の異物で痛い目にあわないためには?~ – 東京ベイ・浦安市川医療センター)
コメント