認知症患者の白内障手術体験記:要約
先に白内障はどのくらいの視力低下になったら手術を勧めるか?という記事を書きました(この記事末尾参照)。今日の日刊ゲンダイには認知症になる前に手術させたかったという記事が出ていました。
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東京都に住む富岡裕子さん(仮名)は、77歳の父・孝一さん(仮名)を眼科専門クリニックに連れて行った。孝一さんは認知症の初期段階(認知症1)と診断されており、独居生活を送っている。彼は視力の低下や眩しさを感じ、白内障手術を希望した。
白内障は水晶体が濁ることで視力が低下する病気で、高齢者に多い。手術自体は短時間で終わり、痛みもほとんどない。しかし、問題となるのは術後の点眼管理だった。術後1カ月間、3種類の点眼薬を決められた回数・時間に使用しなければならない。特に抗菌点眼薬と炎症点眼薬は1日4回、感染予防点眼薬は1日2回と、規則的な点眼が求められる。
孝一さんは60代で離婚し、独り暮らしを続けていたが、75歳のときに認知症と診断された。娘の裕子さんが認知症を疑ったのは、父が同じ話を何度も繰り返すようになったことがきっかけだった。その後、彼は新聞が読みにくいことや夜間の対向車のライトが眩しいことを訴え、白内障手術を希望した。
クリニックの院長は手術前に「娘さんが責任を持つなら手術をしましょう」と告げたが、本音では「認知症を発症する前に手術を受けるべきだった」と語った。認知症患者には術後の点眼管理が難しく、手術後のケアが課題となるためだ。
この体験は、認知症患者が白内障手術を受ける際の課題を浮き彫りにしている。手術を受ける場合は、家族のサポートが欠かせない。
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