小児の眼科疾患

[No.3401] デュアン症候群:

Duane症候群を説明してください?
内転する側の眼を細めるというDuane症候群(デュアン症候群、Duane Retraction Syndrome: DRS)は、先天性の眼球運動異常の一つで、特に外転神経(第6脳神経)と動眼神経(第3脳神経)の異常な支配により起こります。以下に患者さんやご家族にも分かりやすいようにまとめます。

🧠 Duane症候群とは?

Duane症候群は、生まれつきの目の動きの異常で、眼球が横に動くとき(特に外側や内側)に制限されたり、異常な動きがみられる病気です。最もよく見られるのは、外側(耳の方向)に目を動かすと動きが悪くなるタイプです。ここに借用した動画では採取の部分で内転眼が細くなるのが両眼性ですが、片眼だけに見られることも多いです。


👀 主な特徴(症状)

  • 外転障害(目を耳側に動かしにくい)

  • 内転時の眼球後退と瞼裂狭小(目を鼻側に動かすと、目が後ろに引っ込んでまぶたがすぼまる)

  • 異常頭位(顔を回すことで両眼視を保とうとする)

  • 上転や下転がわずかに制限されることもある


🧬 原因

Duane症候群は、胎児期の脳神経の発達異常によって生じます。特に、第6脳神経(外転神経)が発達せず、本来外直筋にいくはずの神経支配が第3脳神経(動眼神経)に誤って入れ替わることが原因と考えられています。


📊 分類(Huberの分類)

  1. タイプ1:外転障害が主、内転は正常~やや制限(最も多い)

  2. タイプ2:内転障害が主、外転は正常~やや制限

  3. タイプ3:外転・内転ともに制限


🧪 診断

  • 問診と眼位・眼球運動検査

  • 頭部を動かした際の眼位変化(異常頭位の有無)

  • 必要に応じてMRIで脳神経の形成異常を確認


💊 治療

多くの場合は手術をせずに経過観察しますが、以下の場合は手術を考慮します:

  • 頭を大きく回してものを見る(異常頭位)

  • 外見上の問題(瞼裂の狭小、眼球後退など)

  • 眼位ズレによる斜視や複視

手術の内容は、眼球の動きを調整する筋肉の位置を変える斜視手術が一般的です。


🧩 その他の注意点

  • 両眼視機能(物を立体的に見る能力)は保たれることが多いです。

  • 他の先天異常(耳の形成異常、手の奇形など)を伴うことがあります。

  • 原因は遺伝性でないことが多く、予防はできません。


ご家族向けに説明する際には、「目を動かす神経の配線ミスが生まれつき起きているために目の動きが一部不自由になっている状態です」と表現すると理解されやすいかと思います。

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