ビジュアルスノウ症候群について ~日本の患者さんの特徴~:(自著の原著の患者さん向けにわかりやすく書き直した要約文は以下の通りです。)
ビジュアルスノウ症候群(Visual Snow Syndrome:VSS)とは、視界の中にいつも「砂嵐」や「ノイズ」のようなチラチラしたものが見える病気です。この症状に加えて、まぶしさ(羞明)、夜間の見えにくさ(夜盲)、光の残像が残る(残像症:パリノプシア)など、さまざまな目の不調が起こることがあります。
私たちは、日本のVSSの患者さん148人について、視力や目の状態、片頭痛の有無などを調べました。
その結果、以下のようなことが分かりました。
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VSSの患者さんは、一般の人より視力が低めであることが多い
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左右の目の屈折度数に差がある人が多い
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片頭痛を持っている人が多い
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特に、まぶしさを強く感じる人ほど視力が低下している傾向がある
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また、片頭痛を持っている人ほど「残像が残る」症状が強い傾向がありました
さらに、患者さんの中には、自然に症状が改善した方も10人いました。VSSが高齢の方に少ないのは、このような自然改善が関係しているかもしれません。
最初の詳報(4月5日)です。
まとめ
ビジュアルスノウ症候群はまだあまり知られていない病気ですが、視力や片頭痛との関係があることが分かってきました。症状にお困りの方は、眼科や神経内科などで相談してみましょう。まれに自然に良くなる方もおられるので、あきらめずに経過をみることも大切です。
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