◎ ブログを元に、最近の話題を取りまとめてこの「自由が丘清澤眼科最近の話題:長版)と、それから記事を厳選したメルマガの発信をしています。今回(12月15日)で97号。メルマガ読者数は眼瞼痙攣患者さんを中心に(12月7日で)920人になりました。(⇒視聴登録募集。ご登録はこちらから)、登録取り消しも簡単にできます。さて、一度読めていたのに、最近メルマガ配信が中断したという方は、あなたの携帯電話の迷惑メールボックスに入っている可能性がありますので来院時に当院職員にご相談ください。
① ご近所の話題など
◎ 自由が丘近くで気軽に楽しむ本格フレンチ ― シェ・ソーマ 都立大学
自由が丘駅から東急東横線で一駅、隣の都立大学駅から歩いて約3分。目黒通り沿い、落ち着いた雰囲気の一軒家風フレンチです。このお店、実はもともと自由が丘にあった人気店だそうで、2016年に都立大学へ移転し、店名も「シェ・ソーマ 都立大学」となりました。
◎ 一気に寒い季節になりました──暗い森へ水汲みに向かわされたた少女コゼットを思い出しましした
レ・ミゼラブルにはクリスマスの夜に宿屋に預けられていて森に水くみに行かされる孤児のコゼット。ジャンバルジャンは銀貨を渡すも、それが宿屋の女主人に奪われるという印象的な場面が出てきます。あの銀貨はいかほどの価値のものだったかが気になって調べてみました。
◎ 東京科学大学の緑が丘キャンパス再整備と、この地域の暮らし・医療への影響について
東京科学大学(旧・東京工業大学)が緑が丘キャンパスで大規模な校舎建設を進めています。今回の建築は、港区芝浦にある附属科学技術高校が2027年4月に緑が丘へ移って来ます。緑が丘1丁目周辺で新しい校舎2棟の建設が進行していますが、高校ですから人口増は僅か。
◎ 日本の経済政策における「リフレ派」とは ――考え方の概要、メリット、注意すべきデメリット
② 一般患者さん向けの眼科の話題
◎ 小児の近視進行を防ぐための5つの方法
現在すでに指導している①戸外活動、②低濃度アトロピン点眼、③オルソケラトロジーの3手法に加え、④新型多焦点眼鏡、⑤赤色光療法についても説明を加えて、わかりやすく説明します。この件で日経メディカルの取材を受けました。掲載されたらご紹介します。
◎ 中高年で増える「ものが歪んで見える」症状――その背後にある“黄斑前膜”とは?
中高年以上の患者さんが「片眼で見ると文字が波打つ」「直線が曲がって見える」と訴えて来院されることがあります。このような症状を変視症(へんししょう)と呼び、その原因の一つとして網膜の黄斑部に薄い膜が張る『黄斑前膜(おうはんぜんまく)』が見つかることがあります。よく見つかります。
◎ 市販薬乱用・依存が若年層に急増──開業医が知っておくべき最新動向
以前は中高年女性に目立つとされてきた市販薬乱用ですが、現在最も増えているのは 10代 です。咳止め薬や総合感冒薬、睡眠改善薬などを大量に摂取する若者が急増し、SNSではオーバードーズが一つの文化のように取り扱われ、自傷や希死念慮と結びつく例も少なくありません。
◎ コロナ感染症後の眼症状と、近視進行との関連について:
コロナ後には全身症状の長期化が広く報告されていますが、眼科領域においても、さまざまな後遺症が報告されています。個別例での近視進行はありうるでしょうか?
◎ 眼科医として、咽頭ジストロフィーやその他の遺伝性筋疾患を疑う場合?
咽頭ジストロフィー(特に咽頭遠位筋ジストロフィー)やその他の遺伝性筋疾患を疑う場合、特に眼症状と筋症状の組み合わせが重要な診断の鍵になります。このような患者で遺伝性疾患をさらに疑う所見や検査にを説明しました。
③ 此処からは論文紹介など眼科のやや専門的、学術的な話題です
◎ 幼児のスクリーン曝露と注意力の発達:脳波研究が示す新たな警鐘 ―ビデオでの学習では、幼児の注意力の発達に良い影響を与えられない可能性
幼児のスクリーン曝露と注意力の発達:脳波研究が示す新たな警鐘 ―ビデオでの学習は、幼児の注意力の発達に良い影響を与えられない可能性―
◎ 小児の近視進行予防における新しい選択肢:ミオスマート(DIMSレンズ)6年間の臨床研究からわかったこと
ミヨスマートレンズは、中心部は通常の近視補正レンズで、周辺部には+3.50Dの小さなレンズを多数配置した技術で作られており、網膜周辺に“焦点が手前にくるゾーン”をつくることで眼軸が伸びにくい環境を整える仕組みです。レンズの効果を確かめるために、香港理工大学の研究グループは子どもたちを対象に6年間の追跡研究を行い、その結果がScientific Reportsに公開されました。
◎ パーキンソン病は腸から始まる? ― 胃腸組織にたまるαシヌクレインの「診断精度」と「予測因子」
◎ ChatGPT が作る文献の“引用捏造”はどこで増えるのか;論文紹介
AIはときに自信満々に「存在しない論文」を作り出すことがあります。学術的にはこれを「引用の捏造(fabrication)」と呼び、研究の信頼性を揺るがす重大な問題です。精神医学分野で ChatGPT(GPT-4o)の引用精度を検証した重要な論文が掲載されました。
◎ アメリカで広がる「遠隔メンタルヘルス」──誰が利用し、どんな特徴があるのか?;論文紹介
遠隔メンタルヘルスがアメリカで確実に定着しつつあることを示しています。しかし、その恩恵を受けられているのは、デジタル機器の扱いに慣れ、通信環境が整い、時間と経済的余裕のある人たちに偏っている現実も浮き彫りとなりました。
◎ 米国医学生ローンの負担増が深刻化 ― 新法「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法:記事紹介」がもたらす衝撃
2020 年の時点で医学生の 47%が Graduate PLUS ローンを利用し、40%が年間 5 万ドルを超える額を借り、14%は生涯で 20 万ドル以上の連邦ローンを抱えていたと報告されました。今回のローン上限制限は多くの学生の実際の借入額を下回るため、ほぼ半数が直接的に制限を受ける計算になります。特に州外から医学部へ進学する学生や、世帯収入が低い学生ほど高額のローンに依存しており、新法の影響を強く受けやすいことが示されました。
④ 眼瞼痙攣、ビジュアルスノウなど神経眼科関連の話
◎ 眼瞼けいれんと内服薬治療の最新知見――世界27,000例を解析した研究から見えた実態
過去20年間の診療記録で、患者の約半数で何らかの内服薬が処方されていました。最も多かったのはベンゾジアゼピン系の薬で、日本で言えばリボトリールにあたります。次に多かったのが筋弛緩薬や抗けいれん薬、そして神経の興奮を抑えるガバペンチノイドで、具体的にはガバペンチンやプレガバリンがこれに含まれます。
◎ ビジュアルスノウとも関連の有る話、片頭痛の誘因は単一ではない:情報理論で「片頭痛の引き金」を読み解く新研究紹介
ビジュアルスノウにも関連の深い片頭痛の誘因は単一ではなく、日常生活とはちょっと違うことを経験すると翌日の片頭痛発生は倍にもなるという新研究の紹介をします。
◎ ビジュアルスノウ症候群(VSS)とともに生きる皆さまへ ――VSI 創設者シエラ・ドムさんの言葉から学ぶ“前に進む力”
「人生の困難に完璧な準備などできません。ただ、その時できることを一つずつ行ってきただけです。」これは、VSS のように治療が確立していない症状と向き合う方にとって、とても大切な視点です。



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