写真は高円寺緑道講演で今朝の出勤時に見かけたボケ(木瓜)です。
赤く鮮やかな五弁の花が、葉よりも先に枝に直接つくように咲いているのが大きな特徴です。高円寺緑道公園でこの時期に咲いているという点からも、季節感として自然です。
ボケは中国原産の落葉低木で、日本には平安時代にはすでに渡来していたと考えられています。春を告げる花木として古くから親しまれ、庭木や生け花、盆栽としてもよく用いられてきました。名前の「木瓜(ぼけ)」は、果実の形が瓜に似ていることに由来するとされ、決して否定的な意味ではありません。花色は赤が最も印象的ですが、白や淡紅色、絞り咲きなど多様な品種があり、花の咲き方も一重から八重までさまざまです。
ボケの花の魅力は、その「早さ」と「強さ」にあります。まだ寒さが残る時期に、硬い枝から直接花を咲かせる姿は、冬から春への移行をはっきりと知らせてくれます。葉が茂る前に花が目立つため、遠くからでも赤色がよく映え、散歩中に思わず足を止めてしまう方も多いのではないでしょうか。
ここで少し、目の健康との関連を考えてみます。人の目は、色のコントラストを認識する力、いわゆる「コントラスト感度」によって、周囲の環境を把握しています。ボケの赤い花は、灰色がちな冬の景色やコンクリートの背景の中で非常に目立ちますが、これは赤色が背景との明暗差・色差を作りやすいからです。視力が低下している方や、白内障・緑内障などでコントラスト感度が落ちている方でも、「赤い花が咲いている」と気づきやすいのは、この特性によるものです。
また、屋外を歩き、自然の色彩を意識して眺めること自体が、目と脳にとって良い刺激になります。近くを見る作業が続く現代生活では、視線が固定されがちですが、散歩中に花を見つけ、少し距離のある対象にピントを合わせることは、目の緊張を和らげる助けになります。特に春先の柔らかな光の中で見る花の色は、まぶしさが少なく、目に優しいと感じる方も多いでしょう。
ボケは「気づけばそこに咲いている」花です。毎日同じ道を歩いていても、ふと赤い花に目を奪われる瞬間があります。目の健康を考えるうえでも、こうした小さな変化に気づく感覚はとても大切です。視力の数字だけでなく、「色がきれいに見える」「季節の花に気づける」という感覚そのものが、目の調子を測る一つの目安になります。
春の散歩の途中で見かけたボケの花をきっかけに、ご自身の「見え方」にも少し意識を向けてみてください。自然の色を楽しめることは、目が元気に働いている証でもあります。



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