眼瞼痙攣

[No.76] 眼瞼痙攣ボトックス治療に関する良くある質問です

清澤のコメント:眼瞼痙攣及び片側顔面痙攣に対する保険診療でのボトックス施術が始まりました。当初は、眼瞼痙攣に関するボトックスほかの治療の説明に習熟した荒川和子看護師(目と心の健康相談室)の出勤日である木曜午後、土曜午前と午後に施術をよていみます。電話でのご予約をお願いいたします。

本日は、眼瞼痙攣に関するよくある質問という項目がネットに出ていましたので採録いたします。

  • Q1 眼瞼痙攣に対する有効率は?

    A1:国内臨床試験においては、89.9%(症例数88 評価可能79例 「著明改善」「改善」「やや改善」「不変」「増悪」と5段階に評価し、改善以上71例)です。

  • Q2 開眼失行に対する効果は?

    A2:眼瞼痙攣を合併している開眼失行にも有効ですが、純粋な眼瞼痙攣に比べると効果は劣ります。

    ただし、重症筋無力症の初期症状など、開眼失行や眼瞼痙攣と紛らわしい疾患もありますので、正確な鑑別診断が必要です。

  • Q3 下眼瞼の鼻側に施注してもよい?

    A3:内眼角より鼻側に注射針が入ると、鼻涙管に薬液が浸潤してしまい、流涙を生じることがあります。下眼瞼の最内側部は注射部位として不適切ですので避けてください。

  • Q4 眼輪筋切截術施行後の患者さんに対しての、ボトックスによる治療は?

    A4:手術による局所の炎症や出血が治まり、数ヵ月経過を観察し、手術の効果が不十分であることを確認してから行ってください。眼輪筋切截術施行後の患者さんに投与する場合には、筋が変性している可能性がありますので、筋電計を用いて目標とする部位を同定することが必要な場合もあります。

  • Q5 眼瞼痙攣におけるボトックスの安全性は?

    A5:眼瞼痙攣を対象とした使用成績調査6445症例中、652例(10.12%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されました。その主なものは、眼瞼下垂141例(2.19%)、兎眼138例(2.14%)、流涙67例(1.04%)でした(再審査終了時)。

メルマガ登録
 

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。