ドライアイ

[No.2985] 涙の排出経路とその働きを説明し、涙点プラグの効能を述べます。

涙の排出経路とその働き

正常な人では、涙は目の表面を潤し、目を保護する役割を果たした後、涙の排出経路を通じて目から排出されます。この排出経路には以下の部分が含まれます:

1,涙小点(上下の涙小点)
上下のまぶたの内側にそれぞれ1つずつある小さな開口部が涙小点です。ここから涙が排出されます。涙小点は、涙を涙小管に導く最初の入り口です。

  1. 涙小管(上下の涙小管)
    涙小点から続く小さな管です。上下の涙小管は涙を涙嚢に運びます。涙小管は目の内側の方に向かって走っており、上と下の管は途中で合流することが多いです。

  2. 涙嚢
    涙小管から流れてきた涙が一時的に集まる袋状の構造です。涙嚢は鼻の付け根付近にあり、ここで涙が次の鼻涙管に移動するのを待ちます。

  3. 鼻涙管
    涙嚢から涙を鼻の内部に運ぶ管です。この管を通して涙は最終的に鼻の中に流れ、蒸発します。風邪をひいたときに鼻水が出るのは、涙がここを通って鼻に流れ込むからです。

  4. ハスネル弁
    鼻涙管の下部に位置し、涙が鼻に流れ込む際の逆流を防ぐ役割を持つ弁です。この弁が適切に働かない場合、涙の逆流が起こり、目に異常が現れることがあります。


涙点プラグ治療の目的

ドライアイの方は、涙の量が少ない、または涙が目から早く流れ出てしまうことが原因で症状が現れます。涙点プラグは、上記の涙小点を一時的または永久的に閉じることで、涙が目の表面に長く留まり、潤いを保つことを目的とした治療法です。図は液体コラーゲンプラグを挿入した時のイメージ図です。

図を見ながらこの説明を読んでいただけると、涙の排出経路と涙点プラグの働きをより理解しやすくなるでしょう。

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