昨日、参天製薬の担当者からドライアイ治療薬「ジクアスLX点眼液3%」がまた市場に出回るようになるとの案内を受けました。これについて、いつから出荷制限がかかっていたのか、なぜ制限されたのか、そして今回いつから出荷が再開されるのかを含めて、調査し、わかりやすく解説します。
1.ジクアスLXとは?
「ジクアスLX点眼液3%」は、参天製薬が製造・販売しているドライアイの治療薬です。ドライアイは涙の量が少なくなったり、涙の質が悪くなったりして目の表面が乾きやすくなる状態で、目の疲れ、乾燥感、ゴロゴロ感、視界のかすみなどの症状を起こします。
ジクアスLXの主な特徴は、涙の材料となる水分、ムチン、脂質の分泌を促す作用です。ムチンは涙の安定性を保つ重要な成分であり、涙が目の表面によく広がることを助けます。また、この薬は従来の「ジクアス点眼液3%」に比べて、1日3回の点眼でよいように改良されており、患者さんの負担を軽くすることを目指した処方です。サンテンサポート
効能・効果としては、ドライアイの改善が承認されています。使用方法は、通常1回1滴を1日3回点眼します。副作用としては、点眼時の刺激感、目の不快感や結膜の充血などがまれに起こることがあります。KEGG
2.ジクアスLXが出荷制限された理由
本剤は2022年11月に発売され、多くのドライアイ患者さんに処方されてきましたが、2024年5月に突然、全ての未使用製品が自主回収・出荷停止となりました。これは、製造された製品の一部で、防腐剤の濃度が国の承認規格を満たさないものがあることが確認されたためです。防腐剤は点眼薬において、開封後の感染防止や無菌性を維持するために使われます。サンテンサポート+1
参天製薬の発表によると、防腐剤以外の成分は承認基準を満たしており、薬の有効性や安全性への影響はないと考えられているため、すでに患者さんのお手元にある薬については基本的に回収対象とはなっていませんでした。ただし、市場に出ている在庫品はすべて回収され、製造・出荷が止まりました。そのため、全国的にジクアスLXの処方ができない状況が続き、当院でも他のドライアイ治療薬への変更や代替処方で対応してきました。サンテンサポート+1
この出荷停止は2024年5月下旬から開始され、臨床の現場でも大きな影響が出ました(処方停止日は2024年5月28日とする医療機関の通知もあります)。
3.今回の出荷再開はいつから?
出荷停止が続いていたジクアスLXですが、その後、防腐剤濃度低下の原因を特定し、必要な対策を講じて製造を再開したと参天製薬が発表しました。そして2025年の情報によると、2025年12月1日から出荷が再開される予定と正式に発表されています。この日付は医療機関・卸向けの出荷開始日であり、実際の処方開始はそれ以降、順次となります。サンテンサポート+1
一部医療関係者向け情報では12月上旬から限定的な出荷として告知されているため、当初の想定よりやや幅を持たせた再開となる可能性もあります。drugshortage.jp
4.患者さんへの影響と今後の対応
ジクアスLXが出荷停止となっていた期間、当院では状況に応じて**他のドライアイ治療薬(例:ジクアス点眼液3%、ヒアルロン酸点眼液、レバミピド点眼液 など)**で対応してきました。出荷再開後は、再びジクアスLXへの切り替えや継続治療が可能になりますので、診察時に患者さんの症状や希望をお聞きしながら最適な治療を提案したいと考えています。
なお、ジクアスLXは再開後も処方量や点眼回数(1日3回)など、添付文書に基づいた使用方法を守っていただくことが大切です。副作用の観察や目の状態の変化についても、定期的な受診で確認していきましょう。
5.まとめ
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ジクアスLX点眼液3%は、ドライアイの症状改善を目指した点眼薬で、涙成分の質・量を改善しやすい点が特徴です。サンテンサポート
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2024年5月から出荷停止となり、しばらく処方できない状態が続きました。サンテンサポート
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一部ロットで防腐剤濃度低下が確認され、全品回収・出荷停止の措置が取られましたが、安全性への重大な影響報告はありませんでした。
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2025年12月1日から出荷再開の予定で、今後順次処方が可能になります。サンテンサポート+1
ご不明な点や目の症状でお困りの際は、いつでも診察時にご相談ください。これからも安心して治療に取り組んでいけるよう、最新の情報をお伝えしてまいります。



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