眼瞼痙攣の治療を続けている方へ
― 上まぶたのたるみ(眼瞼皮膚弛緩)と手術治療について ―
眼瞼痙攣の治療として、これまでボトックス注射などを長期間にわたり繰り返し受けてこられた方の中には、上まぶたの皮膚が徐々にたるみ、視界の上の方を覆ってしまう状態が目立ってくることがあります。
これは、加齢による変化に加え、長年の眼瞼痙攣や治療の影響で、まぶたの皮膚や支持組織が緩んでくるために起こります。
このように、
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まぶたの皮膚が重く感じる
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上方が見えにくく、無意識に眉を上げている
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視野検査で上の視野が狭くなっている
といった症状がある場合には、**眼瞼皮膚切除術(上まぶたのたるみを取る手術)**が有効なことがあります。
手術の目的と期待できる効果
この手術は、見た目を整えるためだけのものではありません。
視界を物理的に妨げている余分な皮膚を取り除き、楽に前を見られる状態を取り戻すことが主な目的です。
多くの方で、
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視界が明るく、広く感じられる
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眉や額に力を入れなくてよくなる
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日常生活の疲れが軽減する
といった変化が期待できます。
適応となる方
この手術は、
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眼瞼痙攣の治療歴が長く
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上まぶたの皮膚のたるみが明らかで
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視機能や日常生活に支障が出ている
場合に検討されます。
診察や視野検査などを通じて、「医学的に必要な手術」と判断されることが重要です。
注意点(とても大切です)
眼瞼痙攣のある方では、通常のたるみ取り手術とは異なる配慮が必要です。
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皮膚を取りすぎると、まぶたが閉じにくくなり、ドライアイや痛みが出ることがあります
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眼瞼痙攣の症状そのものが完全に消える手術ではありません
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術後もしばらくはボトックス治療を併用することがあります
そのため、眼瞼痙攣の病態をよく理解し、眼科的な視点で手術計画を立てられる医師による治療が望まれます。
専門医へのご紹介について
当院では、こうした条件を満たす患者さんに対して、
眼瞼手術を専門とし、眼科形成の経験が豊富な医師へご紹介しています。
紹介先では、まぶたの状態、眼瞼痙攣の経過、これまでの治療内容を踏まえたうえで、
「本当に手術が適切か」「どの程度皮膚を切除するのが安全か」
を慎重に検討してもらいます。
手術を受けるかどうかは、説明を十分に聞いたうえで決めていただいて構いません。
「見えにくさで困っている」「このたるみは治せるのか」と感じたときは、どうぞ遠慮なくご相談ください。



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