眼瞼皮膚弛緩症が有って、上方の視界の狭さを訴える患者さんに対し、美容形成外科への紹介を考えています。患者さんへの説明として①眼科で可能なテープによる眼瞼皮膚の挙上などの対応と、②美容形成外科で行いうる手術的な手段を説明します。この場合瞼の下端は下がっていないので、眼瞼下垂手術の適用ではありません。(図はhealthcaretip.com)から借用
この様な眼瞼皮膚弛緩症を訴える患者さんへの説明として、以下のように分けてお伝えすることができます。
① 眼科で可能な対応: テープによる眼瞼皮膚の挙上など
眼瞼皮膚のたるみによる視界の狭さを一時的に改善する方法として、テープを使用して皮膚を挙上する方法があります。これにより、たるんだ皮膚を一時的に引き上げ、上方視野の障害を軽減することが可能です。アイプチなどのテープは非侵襲的で、自宅でも使用可能であり、手術を希望しない患者さんに適した一時的な対応策です。しかし、これは根本的な治療法ではなく、長期的には効果が限られます。
② 眼科形成外科医ないし美容形成外科で行いうる手術的手段
- 眼瞼形成術(上眼瞼皮膚弛緩症手術)
上まぶたの余分な皮膚や脂肪を切除し、たるんだまぶたを整える手術です。これにより、上方視野の障害が根本的に解消され、同時に目元が引き締まり、見た目も若々しくなる効果があります。手術は局所麻酔下で行われ、術後の腫れや内出血は一時的で、比較的早い回復が見込まれます。 - 眉下皮膚切除術
眉毛の下の皮膚を切除することで、上まぶたのたるみを引き上げる手術です。この手術は、特に皮膚のたるみが目立つ患者に適しており、まぶた自体には傷をつけずに、たるみを改善するため、自然な見た目を維持できます。術後は眉下に傷が残ることがありますが、眉毛で隠れるため、目立ちにくいというメリットがあります。この方法は、皮膚のたるみが眉周辺に集中している場合や、従来の上眼瞼形成術に代わるアプローチとして選択されます。
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