結膜炎・花粉症・ものもらい (結膜疾患)

[No.884] 結膜下出血:再訪

結膜下出血:危険因子と潜在的な指標:論文紹介

結膜下出血

清澤のコメント:しばしば患者さんが大慌てで来院する結膜下出血。ほとんどの場合には痛みも視力低下もないが、白目がべたっと赤く染まり人に指摘されて来院する。放置しても数日で吸収するが、似たものでも重篤な疾患もあるので要注意。出血傾向がある疾患や、血液凝固を緩める薬剤を使用されている場合にも見られることがある。今日の時事通信配信の日暮里眼科クリニック 冨永隆志院長のネット記事(https://medical.jiji.com/topics/2671)もこれを取り上げている。

私が先日もう少し詳しく調べた8月8日の当ブログ記事も先にリンクします。

――要点採録――

白目が赤くなる出血と充血

 目が赤くなる原因には出血と充血がある。目の血管が破れて出血し、白目の一部が赤く染まる「結膜下出血」が起こると驚く人も多いが、そのほとんどは自然に治る。

 一方、白目の血管が拡張する「結膜充血」は疲れ目などでも起こるありふれた症状だが、病気が隠れていることもある。「特に片目の充血が続く場合は、深刻な病気のサインかもしれません」。

白目の一部が赤く染まる「結膜下出血」(左)と白目の血管が拡張する「結膜充血」

 ▽出血の原因

 結膜下出血では痛みなどの症状は基本的にない。発症のきっかけは目をこする、せきやくしゃみ、お酒の飲み過ぎなどがあるが、はっきりしないことも多い。加齢に伴い結膜がたるむ結膜弛緩(しかん)症があると起きやすくなるという。出血は自然に吸収され、多くは1~2週間ほどできれいに治る。コンタクトレンズを使っている人は結膜の血管に負荷をかけないようにゆっくりと外すことを習慣に。

 ▽充血の原因

 白目に充血を起こす病気で代表的なのは結膜炎で、充血の他に目やに、目のかゆみ、目がゴロゴロするなどの症状を伴う。花粉やハウスダストなどで起こるアレルギー性結膜炎の多くは両目が充血する。

 注意したいのは片目だけが充血する場合だ。感染力が非常に強く「はやり目」とも呼ばれる流行性角結膜炎は、片目の充血から始まることが多い。また、角膜潰瘍、緑内障発作などの深刻な目の病気や、全身の病気に関連して起こることが多いぶどう膜炎や強膜炎などでは片目の充血が続く。

 最近増えているのが、ドライアイによる充血。パソコンの長時間使用など目の酷使が背景にある。予防には、1時間作業をしたら少なくとも1分間は画面から目を離すこと、意識してまばたきをすること。

 ホットアイマスクなどで目を温めるのもお勧め。その他の日常生活では、紫外線を浴び過ぎない、コンタクトレンズを適切に使うなどにも注意。なお、充血している間はコンタクトレンズの使用を控える。(メディカルトリビューン=時事改変)

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