結膜炎・花粉症・ものもらい (結膜疾患)

[No.937] 結膜異物:目にゴミが入って痛い時にはこれを先ず考える

結膜異物:目にゴミが入って痛い時にはこれを先ず考える

本日見かけた結膜異物の最も一般的な状況例:素人が保護メガネをしないで情報の植木の枝下ろしをしていたら、突然目に異物感を感じ、以後、目を動かすと痛みがある。流涙と球結膜の充血、そしてわずかな視力低下を訴えてその場から眼科を受診した。

◎それは何か:結膜異物は(眼球結膜または眼瞼結膜の)結膜表面に留まる粒子であり、上まぶた裏の眼瞼結膜に捕まった異物が見えることもある。角膜表面を異物がひっかくための摩擦が一般的な痛みの原因。フルオレセイン染色して青色光の細隙灯で見ると、縦方向の細かい傷が角膜の上部分にある程度固まって見える。

◎それはどう見えるか?:結膜のオレンジ色の背景に対する黒または白の物体として見える。表面にくさび状に食い込んでいてもよい。拡大しないと見にくい場合がある。

◎ほかにどのように見えるか?:見つけてしまえば、他の状態とは間違いようもないが、それを見つけるには裏側にある場合上眼瞼の熟練した反転が必要です。

◎ どう処置するか?

・まずペンライト、ルーペ、生体顕微鏡による角膜および結膜の表面の異物探し。

・角膜の擦り傷を見つけるためにフルオレセインで染色してみる。

・このように、結膜表面に膜異物がある場合は、濡れた綿棒で取り除く。

・角膜エロジオンの項目で提案されているように、角膜の摩耗は点眼薬(抗菌薬および角膜保護目的のヒアレイン)で管理する

・上眼瞼裏側の異物を見つけるためには、この図のように上眼瞼を反転する必要がある。

・片眼の充血が強く、流行性角結膜炎が疑われ、他の患者への伝染が恐れられる場合でも、心してみないとこの結膜(表層)異物であったり、あるいは角膜に食い込んだ金属などの角膜異物であったりする場合がありますから、ご注意ください。(特に金属にグラインダーを掛けていた時などの場合に起きます。)

・綿先のアプリケーター等で異物を取り除く

・結膜表面の残りの部分に異物がないか検査する(ソフトコンタクトレンズの破片などの柔らかい異物の場合には、デマル鉤で二重反転して結膜の上円蓋迄を確認する必要がある。)

・異物を容易に取り除くことができない場合や角膜の擦り傷が大きい場合は、眼科医に相談を要す。

◎ 何が起こるか?: ほとんどの結膜異物は適切な検査で探せば、その存在は明らかであり、濡れた綿先端のアプリケーターで除去することができます。

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