緑内障

[No.3197] 患者さんに精密検査をお勧めする理由

眼科院長ブログ:患者さんに精密検査をお勧めする理由

加齢に伴い、私たちの目は次第に老化し、視力低下や眼病のリスクが増加します。この現象は「アイフレイル」(眼の老化)と呼ばれます。その中でも特に見落とされやすい疾患が緑内障です。進行しても自覚症状が乏しいため、「静かな視力の泥棒」と呼ばれ、早期発見が重要です。

緑内障の特徴と有病率

緑内障は視神経を損傷し、進行すると失明に至る可能性があります。40歳以上では約5%、60歳以上では10%以上が発症し、近視患者ではさらにリスクが高くなります。

当院での検査の流れ

当院では以下のような患者さんに緑内障スクリーニングを勧めています:

  • コンタクトレンズ処方を希望する患者
  • 眼底写真やOCTで異常が見られた患者

検査は以下の手順で行います:

  1. 眼底写真とOCT検査
    視神経乳頭の形状や線維層の厚みを詳細に確認します。乳頭陥凹や線維層の欠損がある場合、リスクが高まります。
  2. ハンフリー視野検査
    OCTや眼底写真で異常が確認された場合、視野検査で視野欠損を評価します。

早期発見のメリット

緑内障の治療は視力を完全に回復するものではありませんが、進行を抑制できます。治療法には以下があります:

  • 点眼薬:眼圧をコントロール
  • レーザー治療
  • 手術:重症例で実施

早期治療により、日常生活への影響を最小限に抑えられます。

近視患者への注意

近視患者は特にリスクが高く、強度近視では正常眼圧緑内障の可能性もあります。定期的な検査が視力を守る鍵です。

まとめ

緑内障は早期発見・早期治療が重要です。当院では眼底写真やOCTを活用し、必要に応じて視野検査を行います。特に40歳以上や近視の患者さんには精密検査を強くお勧めします。目の健康を一緒に守っていきましょう!

 

メルマガ登録
 

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。