身体障害者視野障害の等級診断についての復習
清澤注:身体障害のうち視覚障害は視力と視野の障害が含まれています。このうち今回は視野障害の等級診断について復習してみます。(視覚障害認定基準の手引き.pdf (jaco.or.jp))
当医(清澤)は以前属していた施設で取得して、身体障害者診断書の記載資格を有しております。しかし、現在当医院ではゴールドマン視野計の設備が有りません。また当医院にもハンフリー自動視野計(10-2および30-2相当)は設置してありますが、エスターマン視野の測定準備がありませんので、視野に関する記載を含む身体障害関連の診断書記載は全て近隣の大学病院等の然るべき医療施設にその都度に依頼することになります。ご了承ください。主治医としてその判定基準を知悉しておくことは、等級変更の請求などに当たって必要と考えますので今回再度調査しました。また、障害者年金や障害者一時金の申請などでもこの診断書が求められます。
2.視野障害
(1)視野障害等級判定
視野等級判定は、ゴールドマン型視野計または自動視野計のどちらか一方を用い、下記等級判定表(表5)に従って行う。ただし、両者の測定結果を混在させて判定することはできない。
(表5)視野障害の等級判定表
ゴールドマン型視野計、自動視野計いずれも視野図を診断書に添付する。その際に、ゴールドマン型視野計の場合は、どのイソプタが I/4 視標によるものか、I/2 視標によるものかを明確に区別できるように記載する。
(2)ゴールドマン型視野計を用いる場合 (清澤注:清澤は現在ゴールドマン視野計を持っていないので省略)
(2)自動視野計を用いる場合【新規】
周辺視野の評価には両眼開放エスターマンテスト(図 3)、中心視野の評価、には 10-2 プログラム(図 4)を用いる。視標サイズⅢ、背景輝度 31.4 asb で測定し、dB 値の計算は視標輝度 10000 asb を 0 dB としたスケールで算定する。
10-2 プログラムは適宜矯正レンズを使用し、両眼開放エスタ-マンテストは矯正眼鏡を装用せずに実施する。
(エスターマン視野)
1)両眼開放エスターマンテスト視認点数
両眼開放エスターマンテストにて 120 点測定し、視認点数を数える。
(ハンフリー10-2プログラム)
2)10-2 プログラム、両眼中心視野視認点数
左右眼それぞれの中心視野視認点数(10-2 プログラムで感度が 26 dB 以上の測定点数)を求め、次に下記計算式にて両眼中心視野視認点数を算出する。(小数点以下は四捨五入)
両眼中心視野視認点数 =(3×中心視野視認点数が多い方の眼の中心視野視認点数+中心視野視認点数が少ない方の眼の中心視野視認点数)/4
自動視野計を用いて測定した場合において、等級判定上信頼性のある測定が困難な場合は、ゴールドマン型視野計で評価する。
(3)用語の解説
1)ゴールドマン型視野計 (略)
2)自動視野計
両眼開放エスターマンテスト視認点数:
両眼開放エスターマンテストにて見えた測定点数
中心視野視認点数:10-2 プログラムで感度が 26 dB 以上の測定点数
両眼中心視野視認点数:
(3×中心視野視認点数が多い方の眼の中心視野視認点数+
中心視野視認点数が少ない方の眼の中心視野視認点数)/4
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