神経眼科

[No.3253] 眠りから起きた時に暫く物が黄色く見えるという訴え:黄視症?

眠りから起きた時に暫く物が黄色く見えるという訴えの黄視症の原因は何が考えられますか?本人に常用薬や外傷歴ははありません。

黄視症(おうししょう)は、視界が黄色く見える状態を指します。眠りから起きた時に一時的に物が黄色く見える場合、いくつかの原因が考えられます。

可能な原因

  1. 白内障: 水晶体が黄色く濁ることで、視界が黄色く見えることがあります。特に高齢者に多いです。

  2. 網膜の問題: 中心性漿液性網脈絡膜症や黄斑浮腫などの網膜疾患が原因で黄視症が発生することがあります。

  3. 薬剤の副作用: 強心剤のジギタリスや寄生虫駆除薬のサントニンなど、一部の薬剤が黄視症を引き起こすことがあります

  4. 脳の問題: 頭部外傷や後頭葉の脳腫瘍が原因で視界が黄色く見えることがあります。

  5. 疲労やストレス: 徹夜や長時間の疲労が原因で、一時的に視界が黄色く見えることがあります。

対策と治療

  • 眼科受診: まずは眼科を受診し、詳細な検査を受けることが重要です。視力検査や眼底検査、網膜断層写真(OCT)などが行われます。

  • 原因の特定: 原因となる疾患や薬剤が特定された場合、それに応じた治療が行われます。例えば、白内障であれば手術が検討されます。

  • 生活習慣の見直し: 疲労やストレスが原因の場合、十分な休息やストレス管理が必要です。

黄視症は一時的なものであることも多いですが、頻繁に発生する場合や視力に影響がある場合は、早めに専門医の診察を受けることをお勧めします。

急いで黄視症を調べなおしたら、頭書の図の付いた記事がありました。ゴッホのひまわりの絵全体を覆う強い黄色は処方されたジキタリス中毒による黄視症だったというお話です。(https://www.med.gifu-u.ac.jp/neurology/column/ohter/20191007.html

赤色視症 chromatopsia, erythropsia

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