眼瞼黄色腫の原因と治療を説明します
眼瞼黄色腫は主に、まぶたの皮膚に脂質、特にコレステロールが蓄積することによって引き起こされます。いくつかの要因がその発生に寄与します:
・高脂血症:血中脂質(特にコレステロールとトリグリセリド)の高レベルは重要なリスクファクターです。
・遺伝的疾患:家族性高コレステロール血症や原発性胆汁性肝硬変などの疾患。
・代謝障害:糖尿病や甲状腺機能低下症などの状態。
・ライフスタイル要因:不適切な食事、運動不足、体重増加、過度のアルコール消費。
・遺伝:遺伝的に高コレステロールを有すること。
- 採血で考えられる異常
眼瞼黄色腫の診断とその基礎にある原因を理解するために、以下の血液検査が行われることがあります:
脂質プロファイル:総コレステロール、LDL(低密度リポタンパク)コレステロール、HDL(高密度リポタンパク)コレステロール、およびトリグリセリドを測定します。特に高いLDLと低いHDLレベルが眼瞼黄色腫と関連しています。
・血糖値測定:糖尿病や前糖尿病のチェックのため。
・甲状腺機能検査:甲状腺機能低下症を評価するため。
・肝機能検査: 脂質異常に寄与する可能性のある肝疾患のチェックのため。
◎治療および除去方法
眼瞼黄色腫は自然には治らず、美容的理由や基礎疾患の治療のために医療介入が必要です。いくつかの除去方法があります:
- 外科的切除:メスを使用して眼瞼黄色腫を除去しますが、瘢痕形成のリスクがあります。
- レーザー治療:CO2レーザーやエルビウムレーザーを使用してプラークを蒸発させ、周囲の組織へのダメージを最小限に抑え、瘢痕のリスクを軽減します。
- 凍結療法:液体窒素でプラークを凍結し、水ぶくれを形成させて最終的に取り除きますが、皮膚の変色のリスクがあります。
- 電気乾燥法と掻爬:電気針を使用してプラークを破壊し、その後に掻爬して除去します。
- 化学ピーリング:トリクロロ酢酸(TCA)を使用して脂質沈着物を溶解し除去します。
これらの治療法は眼瞼黄色腫を効果的に除去できますが、再発のリスクがあります。予防策としては、食事、運動、場合によってはコレステロール低下薬を通じてコレステロールレベルを管理することが重要です。定期的なモニタリングとライフスタイルの変更が再発の可能性を減らすために重要です。
注:一般眼科では切除等を行う事は稀ですから、切除を希望される場合にはその必要性を患者さんと相談のうえで処置をして頂ける医師を探すことになります。
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