コンタクトレンズ・眼鏡処方

[No.2206] 近視抑制に関する最新の研究:紫光効果:米学会の坪田講演

近視抑制に関する最新の研究:紫光の効果。

Whitney G. Sampson Lecture: Violet Light Hypothesis for the Control of Myopia Progressionの紹介記事の要約です。

近視の予防には屋外での時間が有効であることが知られていますが、そのメカニズムは紫光に関係している可能性があります。紫光は、脈絡膜の厚さを維持することに関係する非視覚光受容体OPN5を活性化させます。脈絡膜は眼に栄養や酸素を供給する重要な役割を果たしますが、その薄化と眼球の伸長は近視の前兆となる可能性があります。

紫光を透過する眼鏡の効果。紫光を遮断する通常の眼鏡と比較して、紫光を透過する眼鏡を着用した6歳から12歳の子どもたちの眼軸長の変化は有意に小さかったという二重盲検ランダム化比較試験の結果が報告されています。これは、紫光を透過する眼鏡が近視の進行を抑制する可能性を示しています。

紫光を発光する眼鏡の開発。屋外での時間が十分でない子どもたちにも紫光の恩恵を与えるために、紫光を発光する眼鏡が開発されました。この革新的な眼鏡の有効性と安全性を検証するために、160人の小学生を対象とした2年間の研究が進行中です。最後の患者は2023年10月に登録されました。

紫光の脳への影響。紫光は、脈絡膜だけでなく脳への血流も増加させる可能性があります。紫光は、うつ病、アルツハイマー病、パーキンソン病などの疾患に有益な応用があるかもしれません。

 

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