眼科医療経済等

[No.2207] 眼科疾患と社会的背景研究の必要性:Higginbotham博士

リンク⇒眼科医が眼の健康に関する公衆衛生の重要性について語ったものです Eve J. Higginbotham, SM, MD, ML.:米国眼科学会での最大の記念講演はこの演題だったそうです。

 

  • 社会的決定要因と眼の健康:社会的決定要因(SDOH)は、人々が生まれ、成長、暮らし、老いる非医療的な状況で、眼の健康に大きな影響を与えるということです。しかし、SDOHと眼科疾患の発症や進行との関係に関する研究は不足しています。
  • 眼の健康は公衆衛生の課題である:世界保健機関によると、多くの先進国や発展途上国は、視力障害の予防や治療を優先事項としていません。これは、教育、社会的流動性、収入などに影響を及ぼす、少なくとも30億人の人々にとって問題です。また、矯正不能な屈折異常は、米国の幼児期の子どもたちにもよく見られ、特に社会的に疎外された人々の間で増加すると予想されます。
  • より詳細な人口統計的記述の必要性:「白人」と「非白人」のような、あまりにも広く、不正確で、曖昧な分類は、疾患の発生や進行の人口統計的なニュアンスを十分に理解することを妨げます。また、より詳細な人口統計的記述は、患者中心のアウトカムに関する研究に重点を置くことで、眼の健康が公衆衛生の問題であるという眼科医の主張を強化すると期待されます。

個々の臨床医ができることとしては、以下のようなステップが推奨されます。1) 何世紀も使われてきた5つのカテゴリーを超えて、より詳細な患者の人口統計を記録する。2) SDOHと患者中心のアウトカムを文書化する。3) AIなどのツールを使って、患者が地域の資源を特定したり、健康情報を希望する言語に翻訳したりするのを教育したり支援したりする。4) 他の医療提供者と戦略的に協力する。

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