コンタクトレンズ・眼鏡処方

[No.2570] オルソケラトロジーを説明しましょう

新学期が始まり、学校から低視力について評価と加療を求める紙を渡されて来院する患者さんが来ています。通常ですと、屈折検査、裸眼視力と矯正視力を測り、散瞳して調節麻痺屈折検査も行って眼鏡処方をします。今日の患者さんは、眼鏡が苦手で、裸眼視力は両眼とも0.2以下なのに昨年作った眼鏡もほとんど使ってはいないというお話でした。そこで、説明してみたのがオルソケラトロジーです。夜間睡眠前にハードコンタクトレンズを装着して一晩を過ごし、翌朝オルソケーレンズを外せば翌日の裸眼視力は1.0というものです。ただし、これは保険外診療なので、小学生中学生でも診療費他は無料ではありません。

   ーーーー初めにーーーーーー

早速オルソケラトロジーの説明を始めます。

オルソケラトロジーは、近視の矯正方法の一つで、特殊なコンタクトレンズを使用して角膜の表面の形状を変え、視力を改善する治療法です。以下に、その具体的な手順と注意点を説明します。

  1. レンズの装着
  • 寝る前に、専用のレンズを装着します
  • レンズは、目に入ってきた光が網膜でピントが合うように、光の屈折率を変える役割を果たします
  1. レンズの取り扱い
  • レンズを装着する前と後には、必ずきちんと洗浄しなければなりません
  • レンズを外した際には、目に付着している小さなゴミやタンパク質などがついてレンズが汚れているので、必ず洗浄するようにしましょう
  1. レンズの取り外し
  • 翌朝、目が覚めたらお出かけ前にレンズを外します
  • レンズを外す際には、専用のスポイトを使用する方法が一般的です
  • スポイトをレンズに近づけ、レンズにゆっくりと乗せる
  • レンズにスポイトがついたら、下の方向へずらす
  • レンズを人差し指でかぶせるようにして持ち、スポイトをゆっくりと外す。(外し方はこれには限りません。)
  1. 注意点
  • レンズのケアは少し面倒に思われるかもしれませんが、きちんと行うことで目の健康を守れるのですから、しっかり丁寧に行いましょう
  • オルソケラトロジー治療を成功させるためには、眼科専門医の指導のもと適切なレンズケアを行うことが重要です。装用開始後1年間の診療費は最初のレンズ代に含まれています。
  • オルソケラトロジーレンズの使用を開始した後も眼科・クリニックで必ず定期的に検査を受けましょう4

以上がオルソケラトロジーの基本的なテクニックとやり方です。これらの情報が患者様への説明に役立つことを願っています。何か他に質問がありましたら、お気軽に眼科医にお聞きください。

 次に、オルソケラトロジーを含む近視矯正の方法を比較してみましょう。

オルソケラトロジーは、他の視力矯正方法と比べても独自の特徴とメリットがあります。以下に、オルソケラトロジーと他の主な視力矯正方法(メガネ、コンタクトレンズ、レーシック、ICL)との比較を説明します。

  1. オルソケラトロジー
  • メリット: 手術不要で、日中の裸眼生活が可能。近視の進行抑制効果が期待できる。装用を止めれば角膜は元の状態に戻る
  • デメリット: レンズケアの手間がかかる。定期健診が必要。夜間に光がにじんで見えることがある
  1. メガネ
  • メリット: 手軽で、ケアが必要ない。矯正度数の変更も容易。
  • デメリット: 外観に影響がある。スポーツなどの活動時には不便。
  1. コンタクトレンズ
  • メリット: 外観に影響が少なく、視野が広い。スポーツなどの活動時に便利。
  • デメリット: レンズケアが必要。装着・取り外しが必要。
  1. レーシック
  • メリット: 手術後は裸眼生活が可能。矯正効果は永続的。
  • デメリット: 手術によるリスクがある。高額。
  1. ICL(眼内コンタクトレンズ)
  • メリット: 高度な近視も矯正可能。矯正効果は永続的。
  • デメリット: 手術によるリスクがある。高額。手術を行うものなので目が成長中の小中高校生にはお勧めしません。

これらの視力矯正方法は、それぞれ異なる特性とメリット、デメリットを持っています。そのため、選択する方法は個々の視力の状態、ライフスタイル、予算などによります。具体的な治療方法を選択する前に、必ず眼科医と相談し、適切な治療法を選択してください

 自由が丘清澤眼科のホームページには、詳しく具体的なオルソケラトロジーの説明があります。下の記事もご覧ください。

眼鏡・コンタクトレンズ処方

詳しくはそちらをご覧ください。

◎ 海外のユーチューブ画像です。実際のフィッテイングもこんな感じです。無理に入れさせはしません。

やあ、みんな! 今日のビデオでは、ケイトリンがオルソケラトロジー (Ortho-K) コンタクト レンズを手に入れています。 Ortho-K レンズは、近視、遠視、乱視などの屈折異常を軽減するために角膜の形状を一時的に再形成する夜間視力矯正および屈折レンズです。

 

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