コンタクトレンズ・眼鏡処方

[No.473] 赤緑テスト:眼鏡処方最終段階で行われるduochrome testとは

本日のネット記事に眼鏡やコンタクトレンズ処方の最終段階で行われる赤緑試験の説明をしたものがありました。矯正視力の良し悪しを重視し、眼鏡処方を第一義としない眼科医師は必ずしもあまり重視しないテストなのですが、視能訓練士や眼鏡処方に従事する職員は眼鏡処方の最終段階でよく使っています。今回の記事は検査機器を作っている会社の方がお答えを担当していて、眼科医側に遠慮したのか少し端折った答えになっていると感じましたので、追記をしてみます。英文のウィキペヂアではデュオクロームテスト(赤緑試験)と記載されていました。

ウィキペディアから採録し加筆します(赤地と緑地に黒で書かれています。またwikipediaの図はなぜか裏画像になっています。)
Duochrome Test.jpg

デュオクロームテストは、屈折検査の最終段階で球面レンズ強度を調整するために一般的に使用されるテストであり、目の光軸方向の色収差を利用します。目の色収差によって、短い波長(緑)は長い波長の赤の映像の前に焦点を結びます。

テスト:

患者は、緑側と赤側の文字の明瞭さを比較するように求められます。緑側の文字がはっきりしている場合は球面レンズの+0.25Dが追加され(つまり近視の場合なら眼鏡の近視加入を弱める)、赤側の文字がはっきりしている場合は球面-0.25D球が追加され(つまり近視の場合なら眼鏡の近視加入を強める)ます。最適な球面補正を使用すると、チャートの赤と緑の半分の文字が同じ程度に鮮明に表示されます。

このテストは色識別(色覚異常の有無)ではなく色収差(色による屈折率の違い)に基づいているため、色覚異常のある人にも使用できます。

過度に活動的な調節のある目では、赤と緑のバランスをとるために、球面でのマイナス度数が多すぎる必要がある場合があります。その場合には毛様体筋麻痺の為の点眼処理が必要な場合があります。

デュオクロームテストは、矯正視力が20/30(6/9)より悪い患者には使用されません。これは、両側の0.50Dの差が小さすぎて区別できないためです。

ーーー元の毎度なニュース記事は以下の通りーーーーー

「赤」「緑」それとも「同じぐらい」?  赤と緑のプレートが登場する検査は、黒丸や数字の背景色が赤と緑になっており、大抵どちらか一方の黒丸がはっきり見えます。眼科スタッフにくっきり見える方の色を伝えると、レンズの微調整が行われます。  ニデックの担当者によると、検査の名称は「赤緑検査」や「レッドグリーンテスト」などと呼ばれます。  視力検査のラインナップの一つで、機械などで合わせたレンズの度数が強すぎないか弱すぎないか、患者本人が判断する自覚検査です。はっきり見える色によって、視力の矯正をし過ぎているか、適正かが分かるといい、目が疲れにくい状態に近付けるまで、再度細かな調整を行います。  赤緑検査は眼鏡やコンタクトレンズの度数を決める上で、重要な役割があることが分かりました。

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