2019年6月8日(再録)
10796:採用面接で本音を見極めるには「〇〇〇を与える」に限る。;記事紹介
アメリカ人社長が日本人採用で用いる評価基準が興味深いBizHint 編集部
清澤のコメント:人材を見極めるための3要素は 1.Self-motivated(内発的動機付け) 2.Good at problem-solving(問題解決ができるか) 3.Willingness to bear uncertainty(不確実性への耐性);が要点。方法は「ケース(課題)を与える」だそうです。
(以下抄出です)文化も言語も人種も価値観も……すべてが異なる人材を採用しなければならなくなったら、何を基準にどう可否を判断すればいいか。日本で通算16年間働いてきたシアトル出身のアメリカ人起業家、スコット・ドリガーズさん(56歳)。
〇採用候補者の人種、年代、言語、性格、文化的背景はバラバラ
狙い通りの人材を獲得するために、私は「3つの要素」にフォーカスして見極めることにこだわっていました。
〇「内発的動機付け・問題解決能力・不確実性への耐性」があるか
1.Self-motivated(内発的動機付け);マーク・ザッカーバーグも「一人のself-motivated社員は7人の普通の社員に匹敵する」と話しています。
2.Good at problem-solving(問題解決ができるか);まず問題を見つけ、アクション可能なピースにバラし、解決策を探して計画して行動して再検討する……そのサイクルを最速で回せる人は強いです。
3.Willingness to bear uncertainty(不確実性への耐性)
現代はVolatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)のVUCA時代とも呼ばれます。「先が見通せないと不安で動けない人」は候補から外す。
「経営陣に示してもらえないと道を選べない」というタイプはベンチャー向きではない。リスクを楽しめとまでは言わないものの、いちいち恐れているような人では心もとない。
面接では、この3要素を持つ人材かどうかをチェックしていました。たとえ世界一の頭脳を持ってても、内発的動機づけができず、問題解決もせず、不確実性を恐れて行動しない人は役に立ちません。
〇採用面接時の具体的なメソッド
面接でやってきたことは一言にまとめると「ケース(課題)を与える」に尽きます。正解なんてない。というか、取り組み方は無数にあってどんなアプローチをしてもOK。見極めたいのはプレッシャーの中での応募者のリアクションや取り組む姿勢、発想法など。職種に関係なく、これが人を見極めるベストな方法でした。
〇英語を話せない日本人を面接で正しく見極めるには
日本人は感情を表に出さない、素が見えにくい部分はありました。ですので、日本人にはより難度の高いケースを与えました。プレゼンテーションスキルやトークの旨さに惑わされないようにします。
〇日本人が外国人を面接するときのアドバイス
アドバイスさせてもらうとしたら、「日本語の上手さに惑わされて採用してしまわないように」です。
〇HRテックが発達した現在、採用するとしたら方法を変えるか?
HRの領域でもテクノロジーが非常に発達してきていますが、私は基本的なやり方は変えません。(注:「HRテック(HR Tech)」とはテクノロジーの活用によって人材育成や採用活動、人事評価などの人事領域の業務の改善を行うソリューション群を指す言葉で、HR(Human Resources)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語です。)
- グローバルな環境で働くことに違和感がないか
- 文化や価値観、常識が違う者同士で価値を発揮できるか?
- 世界で何が起きているか興味関心があるか?
- 世の中の変化やニュースにアンテナを立てているか?
- 広い視座を持っているか?
上記の部分は追加してチェックしたい。
〇日本で15年働いて感じる”日本人の偉大さ”
日本人は常に礼儀正しく、人に敬意を払ってくれます。日本人はそれを当たり前と思っているでしょうが、これはすごいことで、できていない国は多いです。企業の社長と掃除のおばさんが挨拶を交わしたり、おしゃべりをするのはとても素晴らしい。アメリカでは考えられないこと。
周りの同世代の中にはそろそろリタイアを考えている友人らもいますが、私はまだまだ精力的に仕事をしたい。
(編集・撮影 中山順司)
Categorised in: 社会・経済
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