社会・経済

[No.3115] 韓国の政情が大変不安定になっているらしい

韓国の政情不安:戒厳令発令や大統領弾劾の動き

韓国の政情が大変不安定な状況にあるようです。戒厳令の発令と解除が相次ぐ中、政治的混乱が続いています。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の夫人である金建希(キム・ゴンヒ)氏に対する収賄疑惑を発端に、政局は一層不安定な様相を見せています。以下にこれらの出来事を時系列で整理しました。

1. 夫人の収賄疑惑

2024年初頭、金建希氏が知人の牧師から高級ブランド「ディオール」のハンドバッグ(約22万円相当)や「シャネル」の化粧品、ウイスキーなどを贈与されたとの疑惑が浮上しました。この行為が反腐敗法に抵触する可能性があるとして、検察が捜査を開始。しかし、同年10月、ソウル中央地検は「贈り物は公務とは無関係で、見返りもなかった」として不起訴処分としました(ロイター)。

2. 戒厳令の発令と解除

12月3日夜、尹大統領は緊急テレビ演説で「非常戒厳」を宣布。野党が政府高官の弾劾訴追案を提出し、予算案の削減を求めるなど国政が麻痺状態にあると主張し、「自由民主主義と憲政秩序を守るため」と説明しました(朝日新聞)。
しかし、これに対し国会は強く反発し、12月4日未明に戒厳令の解除を要求する決議案を可決。尹大統領はこれを受けて戒厳令を解除し、出動した軍部隊も撤収しました(読売新聞)。

3. 軍の動き

戒厳令発令直後、軍は国会活動を制限するため、議事堂に部隊を派遣。一部の兵士は窓ガラスを割って侵入を試みましたが、議員や職員、集まった市民による抵抗により阻止されました。一部の兵士は命令に従わず、民間人に対して武器を使用しない選択をしたと報じられています(FNN)。

4. 大統領弾劾の動き

戒厳令発令とその後の混乱を受け、野党は尹大統領に対する弾劾訴追案の準備を進めています。与党内からも批判の声が上がり、韓東勲(ハン・ドンフン)代表は「大統領の非常戒厳の措置は間違っている。国民とともに阻止する」と述べました(BBC)。


これらの一連の出来事により、韓国の政治情勢は極めて不安定な状況にあります。今後の展開次第では、内政のさらなる混乱だけでなく、韓国通貨への信頼失墜などの影響も懸念されます。韓国がどのようにこの危機を乗り越えるのか、引き続き注視していきたいと思います。

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