社会・経済

[No.4327] 中国の金保有が実は世界最大の保有量なのに別口座にそれが隠されているという話:

世界市場での金銀の史上最高値への高騰が報じられる中で、中国の金保有が実は別口座で世界最大の保有量を誇るのにそれが隠されているということを述べた動画に出会いました。面白い視点だと思いました。

第1章:はじめに――「世界最大のミステリー」として語られるもの

この動画が扱うテーマは、「中国が公表している金(ゴールド)保有量は本当なのか?」という疑問です。中国政府(中央銀行)が公式に示す保有量はおおむね2,300~2,400トン程度。しかし動画では、これが実態を反映しておらず、実際はその10倍、場合によっては2万~3万トン規模が国内にあるのではないか、という“推測”が語られます。もし事実なら、米ドル中心の国際金融の枠組みに影響し得るため「触れてはいけないタブー」と表現されています。

第2章:公式発表という「表の顔」

各国の金保有量は国際機関の統計に反映されますが、動画は「中国の発表には癖がある」と指摘します。つまり、ある期間は購入や増加の報告が止まり、数年後に突然まとめて増えたと発表する、というパターンが過去にあった。したがって、いま見えている2,300トンは「中国全体の金」ではなく、「中央銀行の特定勘定に載せた数字に過ぎない可能性がある」という立て付けです

第3章:証拠① 生産量+輸入量の計算が合わない

動画の中核はここです。中国は世界有数の金産出国で、年間350~400トン程度を長年産出してきた、しかも国内産出分は国外へ出にくい(輸出が厳しい)とされる。仮に年350トンが20年続けば7,000トンになります。さらに香港やスイスなどの統計から、年1,000トン規模(多い年は1,500トン近い)の輸入がある、という前提を置きます。国内生産400トン+輸入1,000トン=年1,400トンが国内に入り続けるなら、15~20年で2万~3万トン級になる、という“単純計算”で疑惑を補強します。

第4章:証拠② 上海黄金取引所(SGE)の「ブラックホール」

次に動画は、上海黄金取引所(SGE)が現物(金地金)の受け渡し中心で、国内流通がSGEを経由しやすい仕組みだと説明します。そして、SGEの「現物引き出し量」が年2,000トンを超える年がある点を強調。公式保有量2,300トンの国で、毎年それに近い量が倉庫から出ていくのは不自然だ、出た金が再び市場に戻ってこないように見える、だから“見えない金庫”に吸い込まれているのでは、という論理です。

第5章:帳簿外(シャドー)保有という仮説

「では誰が持つのか?」について、動画は中央銀行以外の国家系組織(政府系ファンド、軍、国有銀行など)が、統計に載らない形で金を保有している可能性を挙げます。中央銀行の数字は“右ポケット”だけで、別組織や民間保有まで含めた“国家全体の金”は別にある、という見立てです。

第6章:なぜ隠すのか――動機の説明

動機は2つ。第一に「価格を上げずに、安く買い集めるため」。大量保有や大量購入を公表すれば金価格が跳ね上がり、自分の調達コストが増える、という理屈です。第二に「米ドル体制への挑戦を、いきなり表に出さないため」。ドル依存が残る局面で正面衝突すれば中国自身も損をするので、水面下で防御力(=金)を積み上げ、決定的な局面まで切り札を温存する、という戦略像が語られます。

第7章:もし本当の数字が公表されたら

動画は将来シナリオとして、デジタル人民元やBRICS連携の新通貨と同時に「金で裏付ける」と宣言する可能性、あるいは制裁・資産凍結などの非常時に「凍結不能な資産=金が国内にある」と示す可能性を挙げます。いずれも“平時より有事”で起きやすい、という結論です。

第8章:まとめ――この話から学ぶこと

この動画は、確定情報ではなく「統計や物流データの読み方から導く仮説」を強い言葉で提示しています。重要なのは、公式発表だけで全体像が分かったと思い込まず、「生産・輸入・取引所データ」など複数の手掛かりを突き合わせて考える姿勢です。一方で、推計には前提(輸出の実態、輸入統計の解釈、SGE引き出し量の意味づけ)が多く、数字がそのまま“国家の隠し保有”を証明するわけではありません。視聴者としては、断定よりも「どのデータが、何を示し、何を示さないか」を分けて理解することが肝要――というのが、素人向けに引き取れる結論だと思います。

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