糖尿病網膜症・加齢黄斑変性・網膜疾患

[No.2124] 有力な2型糖尿病治療薬2つ

新聞記者のIさんに有力な糖尿病治療薬2つがあることを伺いました。それを記載してみます。

① ナトリウム-グルコース共輸送体-2 (SGLT2) 阻害剤

SGLT2 阻害剤は、2 型糖尿病の成人の血糖値を下げるために食事と運動と併用することが FDA によって承認されている処方薬の一種です。SGLT2 阻害剤クラスの医薬品には、カナグリフロジン、ダパグリフロジン、エンパグリフロジンなどがあります。これらは単一成分の製品として入手できますが、メトホルミンなどの他の糖尿病薬と組み合わせて入手することもできます。SGLT2阻害剤は、腎臓が尿を通して体から糖を除去すること(再吸収阻害)により血糖値を下げます。

② GLP-1受容体作動薬

GLP-1(ジーエルピーワン)は、もともと私たちの体にあるホルモンで、血糖値を下げる働きがあります。GLP-1受容体作動薬は、体の外からこのGLP-1を補うお薬です。現在の糖尿病治療では、HbA1cを7%未満に下げることが目標とされていますが、例えば飲み薬で治療していても目標にとどかないときに、GLP-1受容体作動薬が助けてくれる可能性があります。一方、GLP-1受容体作動薬は空腹時には働かず、食事をとって血糖値が高くなったときに働くため、低血糖を起こしにくいといわれています。

血糖を下げる仕組み;

食事をして、消化管の中に食べ物が入ってくると、小腸からGLP-1が分泌され、その一部は、血液の中を流れてすい臓に運ばれます。すい臓にたどりついたGLP-1はここで、「インスリンを出して!」と呼びかけます。この呼びかけに応じてすい臓からインスリンが分泌されると、血糖値が下がります。

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