中心性漿液性網脈絡膜症(CSC)はストレスの多い若い男性に多く、網膜下に滲出液が溜まり、変視症や視力低下を起こす疾患です。従来は光線力学療法や漏出部への網膜光凝固などもよく行われましたが、最近は脈絡膜が肥厚する他の疾患との関連も説かれるようにその疾患に対する理解も変わってきている疾患です。今回は、この疾患に対して好ましくない生活習慣をお話してみます。
好ましくない生活習慣
CSCの再発や慢性化を防ぐためには、以下のような生活習慣を避けることが望ましいとされます。
- ストレスの多い生活
- 中心性漿液性網脈絡膜症CSCはストレス関連ホルモン(コルチゾール)の影響を受けるとされており、精神的ストレスや睡眠不足はリスク因子です。
- ステロイド薬の使用
- 外用・内服・吸入などを問わず、ステロイド製剤の使用はCSCの発症や再発と強く関連します。
- 夜型の生活・睡眠不足
- 睡眠リズムの乱れが視神経周囲の血流に影響する可能性があり、慢性的な睡眠不足はCSCの悪化因子とされます。
- カフェイン・アルコールの過剰摂取
- 特にカフェインは交感神経系を刺激し、CSCの発症リスクに関与している可能性が指摘されています。
- 喫煙
- 喫煙も脈絡膜循環に悪影響を与えるため、禁煙が勧められます。
患者向けにまとめた一言アドバイス:
「中心性漿液性脈絡網膜症は、ストレスやホルモンの影響で網膜の下に水がたまってしまう病気です。繰り返すこともあるため、規則正しい生活と睡眠、ストレス管理がとても大切です。また、ステロイドを使っている方は、主治医に相談してください。薬による治療が必要になる場合もあります。」
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