清澤のコメント:フジテレビ事件で世間が震撼している最近ですが、伊藤詩織さん自身が自分の経験した性犯罪事件をもとに、監督で制作したドキュメンタリー映画が英国とアメリカのアカデミー賞にノミネートされたという事が報道されています。彼女が被った損害はその後の裁判過程を含めて大きなものであったと想像するには難くないですが、この映画を世に出すことで彼女自身の大いなるリベンジが成し遂げられつつあるのかもしれません。後の動画で、彼女はその思いを英語でのインタビューで語っています。インタビューの中で彼女が「イエス」という単語の代わりに「ヤ―」という単語を使ってるところが流ちょうな英語を引き立てていて印象的でした。
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ジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之氏から性暴力を受けたとする事件について、刑事および民事裁判の結果は以下のとおりです。
刑事裁判:
2015年4月、伊藤さんは山口氏から性暴力を受けたとして警視庁に被害届を提出しました。しかし、2016年7月、検察は証拠不十分として不起訴処分としました。伊藤さんはこの決定を不服として検察審査会に審査を申し立てましたが、2017年9月、検察審査会は不起訴相当と議決し、刑事裁判は起訴に至りませんでした。
民事裁判:
刑事での不起訴を受け、伊藤さんは2017年9月、山口氏に対して1100万円の損害賠償を求める民事訴訟を提起しました。これに対し、山口氏は2019年2月、1億3000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて反訴しました。
2019年12月18日、東京地方裁判所は伊藤さんの訴えを認め、山口氏に対して330万円の賠償を命じました。山口氏の反訴は棄却されました。山口氏はこの判決を不服として控訴しましたが、2022年1月25日、東京高等裁判所は一審判決を支持し、伊藤さんの勝訴が確定しました。
このように、刑事裁判では起訴に至らなかったものの、民事裁判では伊藤さんの主張が認められ、山口氏に賠償命令が下されました。
なお、2025年2月20日には、伊藤さんが自身の経験をもとに制作したドキュメンタリー映画『Black Box Diaries』に関する記者会見が予定されていましたが、体調不良により中止となりました。 d4p.world
伊藤さんはこの事件を通じて、日本における性暴力被害者の現状や司法制度の課題を社会に訴え続けています。
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