放置して良いという事ではありませんが、前立腺癌は5年生存率が非常に高く99%です。万一発見されても命にかかわることは少ないようです。前立腺がんのステージ別の5年生存率は非常に高く、ステージ1から3までの5年生存率は100%であり、ステージ4でも63.4%となっています。以前眼科の患者さんで前立腺がんを発見されて酷くショックを受けておられた方がいて、この5年生存率をお伝えして喜んでいただいたことがありました。日本医師会雑誌2024,4が届けられ、前立線癌のスクリーニング・診断が説明されていました。
◎ 前立腺がんは、男性特有の病気であり、特に50歳以上の中高年の男性にとって重要な疾患です。初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行することが多いですが、進行すると以下のような症状が現れることがあります123: 目に特有な症状は特に報告されていないようです。
- 尿が出にくい: 前立腺がんが進行すると、前立腺が肥大化し、尿道を圧迫して尿が出にくくなることがあります。
- 排尿の回数が多い: 前立腺が肥大化し尿道が圧迫されると、頻繁にトイレに行く必要が生じます。特に夜間頻尿が現れることが多いです。
- 血尿: 前立腺がんが尿路に悪影響を及ぼすことで、尿に血が混じってしまうことがあります。
- 腰痛: 前立腺がんは骨への転移が多いため、骨盤や椎骨などに転移すると腰痛の症状を伴うことがあります。
早期発見と適切な治療によって、前立腺がんは治療可能ながんの一つです。定期的な健康チェックを受けることをお勧めします。123
ーーーー治療方針を示した図ーーーー
前立腺がんのスクリーニングと診断について詳しく説明します。前立腺がんは、男性にとって重要な健康問題であり、早期発見が治療の成功につながります。
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PSA(前立腺特異抗原)について:
- PSAは前立腺で作られるタンパク質で、正常細胞内にも存在します。
- 前立腺がん細胞によって前立腺組織が壊れると、PSAが血液中に漏れ出し、血中のPSA値が増加します。
- 血液検査でPSA値が高かった場合、前立腺がんの可能性があると考えられます。
- 一般的に、PSA値が0~4 ng/mLの範囲が正常値とされていますが、年齢によって異なるカットオフ値が提案されています12.
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PSA検査の実施:
- PSA検査は前立腺がんを早期発見するための有用な手段です。
- 血液検査でPSA値を測定し、基準値を超える場合、詳細な検査が必要です。
- この詳細な検査には、直腸診、超音波検査、MRI検査、前立腺生検検査などが含まれます。
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phi(プロステートヘルスインデックス)について:
- phiは新しいマーカー検査で、前立腺がんの診断に役立ちます。
- 血液からphiを測定し、前立腺がんのリスクを評価します。
- phiはPSA検査と併用して使用され、確定診断のための前立腺生検検査の判断に役立ちます。
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治療の選択肢:
- 前立腺がんの治療法には監視療法、手術療法、放射線治療、ホルモン療法、化学療法などがあります。
- 患者の状態や進行度に応じて、専門医と相談しながら治療法を選択します。
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早期発見のためのアドバイス:
- 50歳以上の男性は定期的な検診を受けることをお勧めします。
- PSA検査は自治体のがん検診で行われることもあり、費用は数千円程度です。
前立腺がんの早期発見と適切な治療を目指し、定期的な検診を受けることをお勧めします。1234.
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