本日はAMGEN社の担当者が当医院をお訪ねくださり、甲状腺眼症患者さんに手交できる短めのパンフレットをお届けくださいました。ここにその概要を纏めてみました。この記事は眼科院長ブログ向けに一般読者にもわかりやすく短く抄出したものです:
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甲状腺眼症について知っておきたいこと(簡単なご紹介)
甲状腺眼症は、目の周りの組織に炎症が起きる病気で、バセドウ病などの甲状腺疾患に伴って発症することが多いですが、甲状腺機能に異常がない人にも起こることがあります。
主な症状
- まぶたの腫れ
 - 目の突出(びっくりしたような目)
 - 物が二重に見える(複視)
 - ドライアイ、目の充血や涙目
 
これらは日常生活にも影響し、進行すると視力に支障をきたすこともあります。
発症しやすい人
- 40〜60歳の女性に多い(患者の約76%が女性)
 - 喫煙者は発症リスクが7~8倍
 - 家族に甲状腺の病気がある方
 
病気の経過
- 最初は活動期(炎症が強い時期)
 - 時間が経つと非活動期(炎症は治まるが症状が残る)になります
 
検査と診断
眼球突出の測定、眼球運動検査、MRI、血液検査(甲状腺ホルモンなど)などを行います。
治療法
- 活動期: ステロイド点滴や放射線療法、生物学的製剤(分子標的薬)
 - 非活動期: 眼窩減圧手術や斜視手術
 - 全期間共通: 点眼薬、軟膏、必要に応じてボツリヌス注射
 
日常生活での注意点
- 禁煙がとても大切
 - ストレスをためない
 - 炎症が強い時期は激しい運動や歯の治療は控えましょう
 
サポートと情報共有
- 医師、薬剤師、看護師、臨床心理士などがチームでサポートします
 - 症状を記録できる**アプリ「サイログ」**も役立ちます(https://thylog.welby.jp)
 
        


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