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[No.3630] 信州・松本の洋食名店「ベル・リヴィエール」——母と味わう懐かしさと温もり

【院長のランチ散歩】

信州・松本の洋食名店「ベル・リヴィエール」——母と味わう懐かしさと温もり

今週のランチ紹介は、私のふるさと信州・松本市の一角、千鹿頭(ちかとう)公園の入り口に位置する洋食レストラン「ベル・リヴィエール」です。実は、私の96歳になる母がたいへん気に入っているお店で、今回は弟と私の三人で日曜日の昼に予約なしで訪ねました。店に着いたのはちょうど11時ごろ。すでに店内はほぼ満席でした。変わらぬ人気ぶりに、地元の人々に長く愛されているお店だということが実感されます。

洋食の温もりと誠実さが伝わる「街のレストラン」

「」は、派手な装飾こそありませんが、どこか懐かしく落ち着く内装で、街の高級な洋食屋さんという言葉がぴったり。外から見ると木造の温かみがあり、扉を開けるとすぐに、良い意味で昭和の洋食の香りが漂ってきます。カウンター越しに見える厨房には若いスタッフが何人も立っており、サービスにもフレッシュな雰囲気がありました。この日は日曜日ということもあってか、学生アルバイトさんが元気にフロアを回っており、調理場でもテキパキと動いていました。若い人たちが、ここでサービスや調理を学びながら、将来の夢を描いているようで、こちらも元気をもらえる光景でした。

店主は同世代、厨房の最前線で腕をふるう

前回訪れた際にお話ししたところ、店主さんは私と同じ年の生まれだそうです。それを感じさせないほどのエネルギーで、スタッフの指揮をとりながら、厨房にも立っておられました。長年地元で信頼され、こうして現場に立ち続ける姿勢は、医師としても学ぶべき点が多くあります。

名物は「煮込みハンバーグ」と「ビーフシチュー」

ランチメニューは、どれも手作り感があってボリュームもたっぷり。中でも看板料理は「煮込みハンバーグ」と「ビーフシチュー」。じっくりと煮込まれたデミグラスソースは、やさしくも奥深い味で、パンにもごはんにも合います。母は「昔の洋食を思い出す味ね」と嬉しそうに口にしていました。年齢を重ねた方でも食べやすい柔らかさと味のやさしさが、この店の魅力です。

千鹿頭(ちかとう)の自然と歴史も一緒に味わう

店がある「千鹿頭(ちかとう)」という地名は、古くから松本の人々に親しまれてきた場所です。すぐ近くには千鹿頭池という用水池が広がっており、四季折々の自然を映し出す水面は散策にもぴったり。昔からこの辺りの農業用水としての役割を担ってきた池で、地元では「ちかとうの池」と呼ばれ親しまれています。公園も整備されており、食後に少し歩けば、松本の空気を全身で感じられる癒しの時間を過ごせます。この神社は諏訪大社との関連もある神社だそうです。

店舗情報

  • 店名:ベル・リヴィエール(BELLE RIVIÈRE)

  • 住所:〒399-0014 長野県松本市平田東2-16-15(千鹿頭公園入口すぐ)

  • 電話番号:0263-85-5070

  • 営業時間:11:00〜14:30(L.O.)、17:30〜21:00(L.O.)

  • 定休日:水曜日

  • 駐車場:有(十分なスペース)

地方の街には、こうした「地元に根差した洋食屋さん」が点在しており、地域の人々の胃袋と心を支え続けています。「ベル・リヴィエール」は、その好例です。母を囲んでの昼食は、料理の味だけでなく、家族の時間のありがたさも再認識させてくれる大切なひとときでした。

追記:

千鹿頭池(ちかとういけ)は、長野県松本市にある農業用ため池で、江戸時代初期の17世紀中頃に築造されたと伝えられています。

背景と目的:

  • 築造時期: 正確な築造年は記録が少ないため明示されていませんが、地域の農業用水の確保を目的として江戸時代初期(1640~1680年頃)に整備されたとされます。

  • 目的: この地域は扇状地にあたり、湧水や地下水の確保が難しいため、農業灌漑(とくに水田)用の貯水池として人工的に築かれたと考えられます。

  • 名称の由来: 「千鹿頭」という珍しい地名については、神社(千鹿頭神社)との関連があり、古来の信仰地や地形に由来するとされます。

現在の状況:

  • 現在は農業用水としての機能に加え、公園(千鹿頭池公園)として整備され、散策や野鳥観察、憩いの場として市民に親しまれています。

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