Q: 私は、中学2年生の頃、ビジュアルスノウになってしまいました。 病名はついこの間、ネットで調べていた所判明しました。 それからは、自分の目がどうなってしまうのか不安でしょうがなくなってしまい、気持ちも晴れません。 ビジュアルスノウを意識すると、病状が悪くなった気がする。という意見も多く見かけ、精神科で精神を安定させる薬をいただいた方が良いのかな、と思っています。 また、近くにビジュアルスノウを診断できる眼科がありません。病状からして、ビジュアルスノウだとは分かっているし、眼科に行っても、治療法が無いという事なので、眼科に行く必要が無いかなと思っているのですが、診察は受けた方が良いのでしょうか?(脳のMRIや目の精密検査は全て終わっています。) あまり認知されていない病気ですが、診察を受けて、ビジュアルスノウだと分かったら診断書などは出るのでしょうか、? 最近、視力が落ちてきたように感じます。それがビジュアルスノウの影響なのか、近視の影響なのか分かりません。受診したら分かるでしょうか、? 不安な事がとても多く、沢山の質問すみません。
A: ご存じのようにビジュアルスノウは両眼の視界に砂嵐が舞うように感ずる病気で、眼科の検査ではほとんど異常がないのが特徴です。視力、細隙灯所見、視野、眼底は正常で殊に資料低下はないのですが、コントラスト感度に特異的な低下がみられますので、私は患者さんにそれがあれば除外診断ではなく積極的にその疾患と診断しています。コントラスト感度測定は測定を明るい状態ではなく、薄暮状態でも行うのがコツです。
ですから、距離的に可能であればご受診をお勧めします。距離が遠すぎるなら神経眼科相談医の一覧が日本神経眼科学会HPにありますのでそのあたりでご相談くださってもよいでしょう。精神科で精神安定薬などの処方を受けることは、改善に役立たないだけでなく習慣性もあると考えられるのでお勧めしません。診断書は目的に合わせたものを通常の診療の中で発行いたします。
視力低下はおそらくは近視や乱視の進行に伴うものでしょう。症状に合った眼鏡が必要かもしれません。一部では閃輝暗点や片頭痛などの疾患との合併もあるとされていますから、その判別も必要です。
公認された治療薬はないですが、試してみるものがなくはありません。多くの患者さんでは、病態と症状を説明し多くの場合に悪化することはないと説明して半年あるいは1年後の経過観察として安心して帰宅していただいています。MRIなど取ってあるというのであれば、その画像ディスクと放射線科医師による読み取りの報告書を持参ください。この疾患には音や触覚に関する過敏症状などの特異的所見もあるので、それを聞くところから診断を追い詰めてゆきます。 お大事に。最新のビジュアルスノウの解説ページは:
https://www.kiyosawa.or.jp/wp/nerve-cat/58145.html/ にあります。ご覧ください。
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