A;アレルギー性結膜炎でよく使う点眼薬 ― 4つの代表的なお薬
1. アレジオン点眼液(エピナスチン)
-
特徴:かゆみを抑える効果と、アレルギーを起こしにくくする作用の両方を持った「バランス型」の薬。1日2回で効果が続く。
-
嫌がられる理由(まれに):
-
点眼時に軽い刺激やしみる感じがある
-
薬が喉に流れて「苦い味」がすることがある
-
ごくまれに点眼後に充血する
- 薬価が安くはない
-
-
まとめ:多くの人には使いやすいが、刺激や苦みなどを嫌う方には他の薬を検討する。
2. パタノール点眼液(オロパタジン)
-
特徴:即効性があり、点眼すると比較的早くかゆみが楽になる。実績豊富で安心感がある。
-
使いやすさ:かゆみが強いときに即効性を求める方に向いている。
3. ケトチフェン点眼液(ザジテン・アレギサールなど)
-
特徴:古くからある薬で、抗ヒスタミン作用が中心。刺激感が少なめで、小児にも使いやすい。
-
使いやすさ:費用を抑えたい方や、刺激を嫌う方に適している。
4. インタール点眼液(クロモグリク酸ナトリウム)
-
特徴:アレルギーを起こす細胞を安定させる作用が中心で、即効性は弱めだが予防に効果的。
-
使いやすさ:副作用が少なく、長期間安心して使える。小児や妊婦さんにも処方されることがある。
まとめ
-
アレジオン:標準的で使いやすいが、刺激や苦みで嫌がる方がいる。
-
パタノール:かゆみが強いときに即効性があり安心。
-
ケトチフェン:刺激が少なく、費用も抑えやすい。
-
インタール:即効性は弱いが、安全性が高く予防向き。
患者さんそれぞれの症状や感じ方に応じて、薬を選び分けることができます。
追記;
リザベン点眼薬は、一般名 トラニラスト(tranilast) を有効成分とする抗アレルギー点眼薬です。
特徴
-
作用機序:肥満細胞からのヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質の遊離を抑えることで、アレルギー反応を抑制します。
-
適応症:アレルギー性結膜炎(花粉症を含む季節性、通年性)、春季カタルなどに用いられます。
-
効果:かゆみ、充血、流涙などの症状を軽減します。
使用方法
-
通常、1回1滴を1日4回(朝・昼・夕・就寝前)点眼します。
-
定期的に使用することで効果を発揮しやすく、症状が出てから使うよりも予防的に継続使用することが望まれます。
副作用
-
点眼後の軽い刺激感、眼のかすみ、充血などがまれに起こることがあります。
-
全身性の副作用は少ないとされています。
他剤との比較
-
アレジオン(エピナスチン)やパタノール(オロパタジン)などの第二世代抗ヒスタミン点眼薬と比べると即効性はやや劣りますが、**炎症抑制効果(サイトカイン産生抑制作用)**があるため、重症例や慢性例でも補助的に用いられることがあります。
コメント