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[No.4093] 自由が丘でランチ、そして渋谷駅の天丼屋「天寅」へ

自由が丘でランチ、そして渋谷駅の天丼屋「天寅」へ

自由が丘では飲食店の入れ替わりがとても早く、長く続く店が少ないように感じます。昨日の水曜日、友人を連れて昼食に出かけたのですが、事前に調べておいた2軒はいずれも昼営業をしておらず、少し拍子抜けしてしまいました。最近は、平日昼を休みにして夜に営業する店が増えているようです。結局、昼は軽く済ませて、その後の仕事を終えた夕刻、この記事の取材を兼ねて渋谷駅直結のレストラン街に天丼屋「天寅(てんとら)」を訪ねてみました。

「天寅」は渋谷スクランブルスクエアの13階、いわゆるレストランフロアの一角にあります。スクランブルスクエアはJR渋谷駅に直結しており、改札を出て東口方面に進むと自然にビルのエントランスへ導かれます。館内に入ると、エレベーターで12階または13階へ上がる案内が表示されており、13階が飲食フロアです。エレベーターを降りると、高層階らしい開放感のある通路が広がり、和食、洋食、スイーツなど多彩な店が並んでいます。その一角に「天寅」という黒地に白文字の看板がありました。比較的高価なお店が多く、現地で2000円以下のランチのある店ということでここを選びました。

店内はカウンター席が中心で、厨房の奥で職人が次々と天ぷらを揚げている様子を間近に見ることができます。揚げ油の香りは軽く、店全体がすっきりとした印象。テーブルはコンパクトながら清潔で、ひとりでも入りやすい雰囲気です。メニューは天丼を中心に、海老、穴子、イカ、季節野菜などを組み合わせた数種類が用意されています。私はこの時間帯ではこれだけという、店名を冠した「天寅丼」を注文しました。

運ばれてきた深めの丼には、大きな海老天が2本、イカとキス、そしてナスやシシトウなどの野菜天が彩りよく盛られており、最後に濃いめのタレがとろりとかけられています。衣は軽く、油っぽさがなく、素材の味がしっかり感じられます。特に印象的だったのは、ふっくらと揚がった穴子天で、丼から立体的にはみ出すように盛られており、視覚的にも楽しめました。タレは甘すぎず、やや辛口で、最後まで飽きずに食べられる味わいです。たれは追加でかけられます。一人前として十分な満足感があります。

この店の良いところは、落ち着いた雰囲気ながらも気取りすぎず、食事に集中できる点だと思います。高層階にあるものの眺望を売りにしているわけではなく、あくまで天ぷらの美味しさで勝負している印象です。夕刻に訪れたこともあり、外国人の観光客のような人が箸を不器用に使って食事している姿がほほえましかったです。渋谷駅周辺の喧騒から離れ、静かに揚げたての天丼を味わうにはぴったりの場所です。

営業時間は午前11時から夜11時まで(ラストオーダーは夜10時)で、昼夜通し営業というのも便利です。スクランブルスクエア自体が年中無休に近い営業体制なので、急に思い立っても安心して立ち寄れます。アクセスのよさと安定した味、そして過剰な演出のない誠実な料理姿勢が、この店の魅力でしょう。

自由が丘では新しい店を探す楽しみもありますが、安定して「間違いのない味」に出会うなら、こうした駅直結の信頼できる店もやはり強いと感じました。

(訪問日:2025年10月15日 水曜日)

追記;この記事を見てこの天寅が嘗て自由が丘にも有ったお店だと教えてくださった方がおいででした。その店舗は駅北口すぐ、アクセス抜群で、ランチや気軽な天ぷら・天丼の使い勝手が良いという紹介がされていました。しかし、閉店の案内には「告知もなく」さらっと閉店されたとの記述があります。これも栄枯盛衰の激しい自由ヶ丘を象徴している事例です。 その跡地・マルイ飯店の情報としては、「餃子とビールで昼飲みも可」「ランチタイムが16時まで」などが記載されています。

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