[No.1555] 原発性眼瞼痙攣における感覚トリック効果にマスクが有効？：

清澤のコメント：本日の患者さんの発言：「コロナが流行っていてマスクをしていた時には眼瞼けいれんが軽くて、ボトックスが必要なかった。マスクを外すようになり、またボトックスを打ちに来ました。」クラッチメガネのような、センソリートリック効果がマスクに有ったのかもしれません。

Sanjay Pandey , Gulab Soni , Neelav Sarma Department of Neurology, Govind Ballabh Pant Post Graduate Institute of Medical Education and Research, ニューデリー, インド　:

DOI:  10.4103/neuroindia.NI_864_16

目的: 原発性眼瞼痙攣および特発性頸部ジストニアの患者における感覚トリックの頻度、種類、現象学、および有効性を研究すること。
背景:センソリートリックは、ジストニア患者に見られる操作であり、ジストニア姿勢の重症度を一時的に軽減するために使用されます。さまざまな種類のジストニアでは、感覚トリックの頻度は 17 ～ 89% の範囲であると説明されています。
材料および方法：この横断的観察研究では、原発性眼瞼けいれんの患者 20 人と特発性頸部ジストニアの患者 20 人をそれぞれ対象に、感覚トリックの頻度、種類、現象学、有効性を分析しました。患者は臨床検査を受け、ジストニアの重症度は、Burke Fahn Marsden ジストニア評価スケール (目と首のコンポーネント) を使用して測定されました。すべての患者に感覚トリックに関するアンケートが実施されました。
結果:眼瞼痙攣の 18 人の患者と頸部ジストニアの 7 人の患者が感覚トリックを使用して、ジストニア運動を緩和しました ( P < 0.05)。感覚トリックを呈する頸部ジストニア患者の年齢層は、眼瞼痙攣を有する患者よりも有意に低かった (P < 0.05)。感覚トリックを使用すると、眼瞼痙攣患者の 72.2% と頸部ジストニア患者の 85.8% で毎回有効でした。ただし、眼瞼痙攣 (61.1%) および頸部ジストニア (42.9%) の患者の大部分は、これらの操作で部分的な利益しか得られませんでした (<50%)。
結論：この研究では、特発性頸部ジストニア患者よりも原発性眼瞼けいれん患者で感覚トリックがより一般的でした.頸部ジストニア患者の年齢は、眼瞼けいれん患者よりも有意に低かった.感覚トリック、ジストニアの重症度、および疾患の期間。大多数の患者は毎回感覚トリックで利益を得ました。ただし、メリットは部分的なものにすぎませんでした。

キーワード: ジストニア、拮抗性感覚、感覚運動統合
キーメッセージ:
感覚トリックは、一次性眼瞼痙攣 (冷水をかける、指でまぶたを離す、まぶたに触れるなど) または特発性頸部ジストニア (側/首の後ろに手を置き、あご/頬の上に手を置きます)。これらの感覚トリックは、特発性頸部ジストニアの患者よりも原発性眼瞼けいれんの患者でより一般的であり、通常、異常な動きを緩和するのに効果的でした. しかし、救済はしばしば部分的なものに過ぎませんでした。