ドライアイ

[No.161] ドライアイ治療に有効な液体コラーゲンプラグ(キープティア®) Q and A

ドライアイ治療に好評なキープティア Q and A (再録です)

ドライアイに効く 液状コラーゲンプラグってどんな治療?」

ドライアイは冬に特に悪化しやすいと聞きますが、新しい治療法である「液状コラーゲンプラグ」とは、どういうものなのでしょうか?

やや粘り気のある透明な液体のアポコラーゲンを下の涙小点に0.1ml注入しますと、体温の36度に温められて自然にゴム状に固まります。これが下涙点と涙嚢の下の涙小管をふさいで眼表面の潤いを与えるというドライアイの治療法です。

ドライアイの治療法で、涙の出口をふさぐものには、これまでにも「シリコンプラグ」などを用いた方法があったかと思います。このシリコンを用いる場合と比べて、コラーゲンを用いるこの治療法は、どんな利点があるのでしょうか?
シリコンのプラグは最初から大きさが決まっていますので直径0.7とか0.8mmとかを見極めて入れなくてはなりませんでした。大きすぎれば入れるときに痛かったり、入らなかったりします。小さすぎますと潜ってしまい、はずすことも難しくなります。また異物感も強く、本人の希望でせっかく入れたものを間もなく抜き取る場合もありました。また、せっかく入っても爪の先でいじるうちに抜け落ちてしまうことも少なくはありませんでした。コラーゲンは自然に脱落する事がなく、入れた後の異物感の訴えもほとんどありません。

★コラーゲンは体内に吸収されることから、半年~8カ月ほどで効果が薄れると聞きました。何度も繰り返す必要があるのでしょうか? また、何度も繰り返しても、体への害はありませんか?
説明書には3か月と記載されていますが、その期間を過ぎてドライアイが再発した例はありません。ただし、もともとの涙の分泌が非常に少ない場合にはドライアイ症状の改善が不十分で上の涙小点もふさぐ操作が必要な場合があります。もし半年程度して再度行う必要が生じたらもう一度入れることになるでしょう。何回繰り返しても免疫などでの害はないと思います。
★副作用などはありますか?
重篤な副作用はありませんが、注入時に奥に入れると外にはみ出さないで鼻涙管に落ちることがあります。そのような場合、翌日の朝に鼻をかんだらゴム状のものがのどに出たが外れてはいないか?と聞かれることがありました。もちろんこれは脱落ではなくて余りが落ちただけです。注入部位が浅いと注入部位に向かって逆流してきます。15分待って、綿棒などでふき取っています。
★実際に受けられた方の感想などがありましたら、お聞かせいただけると助かります。
目の痛みや充血がとれて楽になったと言います。シルマーテストでからからだったドライアイが5分で10ミリ近くまで濡れるようにで改善すると楽になるでしょう。

★適応になるのは、どういった人(どのレベルのドライアイ)でしょうか?
涙の量が少ないひと、つまりドライアイがあってシルマーテストが5分で5ミリメートル未満のドライアイの人。
涙の質が悪く、フルオレッセイン染色テストで涙の涙液層破壊時間が2秒以下の人、
角膜の表面に細かい傷である瀰漫性表層角膜炎があって痛みや眼の開きにくさを訴える人。
下まぶたの上にたまる涙の水面をメニスカスと呼ぶのですがこれが極端に低い人。
などが適応となります。

 

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